酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
挫折からドラフト指名なるか 2019年高校BIG4の次、171cmトルネード、上甲監督最後の教え子…
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2020/10/12 11:00
関西独立リーグ兵庫に所属する落合秀市。その剛球をNPBの舞台で見られるだろうか
NPBファーム交流戦でも注目された
小山は、NPBファームとの交流戦でも注目された。
「交流戦では、自分の足りないところを明確にすることができるのがいいと思います。試合をしながらプロのレベルを実感しています。常に上を目指したいと思います。これはチームの課題でもあるのですが、プロは1球1球に対しての執着がすごいと思います。1球の重さを実感しています」
「彼はキャッチャー脳がある」
橋本監督は「小山にはぜひプロに行ってほしい」と話す。
「彼はキャッチャー脳がある。野球に関する頭がいいんですね。キャッチャーらしいキャッチャーという印象です。どんなタイプのピッチャーでもいいところを引き出すことができます。普段の生活もしっかりしています。力も性格もNPBに行っても通用するでしょう。
肩に関しても今年は問題ないと思います。盗塁は投手との兼ね合いもありますが、小山自身は走者を刺す力があると思います。
打撃も今年は4割を打っています。勝負強いです。好機で仕留め損なうこともありますが、打撃も十分いけると思います」
なお小山に「プロで受けてみたい投手はいますか」と聞くと、「いっぱいいて迷ってしまいますが、同い年のオリックス、山本由伸投手の球を受けてみたいですね」と話した。
こうしてみると、3人ともに何らかの意味で「挫折」を経験し、それがきっかけで「プロ野球に行きたい」と強く思い始めたことがわかる。彼らのポテンシャルはプロ選手と大差ない。しかしその紙一重の差が、プロと独立リーグという今の境遇につながっている。
今年は独立リーグ出身選手の活躍が話題になった。彼らも「プロ野球の夢」をつかむことができるだろうか?