WBAは守備的に戦って3戦11失点

　フルアムと同じく苦しいスタートとなったのがWBAだ。開幕から3試合で11失点。相手がレスター、エバートン、チェルシーということを鑑みても、多すぎるといっていい。

　しかもこれは、守備的なスタイルで戦ったうえでの成績なのだ。

　開幕3試合すべて5バックシステムを用いているWBAは、常に最終ラインを低く設定。攻撃の間も攻める側のサイドバックが上がるだけで、残りの4人は必ず最終ラインに残っている。そのためまともにカウンターを食らう場面はほとんどない。

5バックなのに集中力が足りない

　それでもこの失点数である。WBAの課題はひとえに守備陣の集中力だろう。

　レスター戦では2つのPKを与えた。特に1点ビハインドで与えたひとつ目は、ゴール前に走りこむ選手をカイル・バートリーが倒したもので、ボールとは関係のないところでのファウルだった。

　エバートン戦では逆転を許した直後に、サイドバックのキーラン・ギブスがハメス・ロドリゲスの顔面を殴り一発退場。前半のうちに1人少ない状況を作ってしまった。その後審判に執拗に抗議したスラベン・ビリッチ監督も退席処分になっている。

　チェルシー戦は前半で3点リードしているにもかかわらず、後半に3点を奪われて金星を逃した。ちなみにここまでの11失点のうち、9つを後半に喫している。

　5バックでライン低めの守備陣だが、頻繁に裏を取られてしまうのも課題だろう。サイドバックの裏にボールが出てもセンターバックがカバーに行かず、中央でクロスを待っているだけだ。そのためクロスからの決定機を簡単に与えてしまう。いくらゴール前の人数を増やしても、相手のチャンス回数まで増やしては意味がない。

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