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大坂なおみ圧巻のサーブ力。ファースト84%、強化したセカンド69%。もう1つの理由は……。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2020/09/08 17:00
大坂なおみの武器と言えば男子選手顔負けのサーブ。それが今回の全米ではさらに効果を発揮している。
8強の相手は3戦全敗のロジャースだが。
次の準々決勝の相手は第6シードのペトラ・クビトバを破ってきたノーシードのシェルビー・ロジャースとなった。現在93位で最高時でも48位という27歳だが、大坂はこれまで3戦全敗。といっても、うち2敗は下部ツアーで、初対戦は15歳のときだ。最後の対戦からも3年以上が経っている。まったくといっていいほど参考にならない。
「グランドスラムで一番おもしろい」とも言われるラウンドが準々決勝だが、もともとトップ選手が少なかった上にシード勢が次々と姿を消し、ベスト8に残ったトップ10プレーヤーは世界ランク9位の大坂と8位のセリーナ・ウィリアムズの2人だけ。
そのほかに、大坂と同じトップハーフには苦手のユリア・プティンセバ、ボトムには前哨戦を制したばかりの元女王ビクトリア・アザレンカといった気になる顔もあるが、難度の増していく<試験>を最後までパスする快挙の達成は、今や相当の現実味を帯びたシナリオといっていいだろう。