周囲のサポートが絶対に大事。

　オルンガは献身性という部分で彼らに少し見劣りするかもしれませんが、彼がシーズン終了時、得点王に輝く、もしくはさらなる飛躍を遂げている時は、きっとその辺りも磨かれていることでしょう。人心掌握術に優れるネルシーニョ監督がコントロールすることで、これから成長する部分かもしれませんね。

　外国人選手は監督のコントロールにも大きく左右されますが、メンタル面やモチベーション向上において、周囲のサポートが大事なことも忘れてはいけません。特にオルンガはJリーグでも決して多くはないアフリカ出身の選手。欧州リーグを経験した選手だとはいえ、「日本の生活に適応できるか」という問題はプレー云々の前に大事な部分。ただ、昨季J2での活躍を見る限り、そういったサポートはとてもうまくいっているのだろうとも思います。

　実は昨年、オルンガがアフリカ・ネーションズカップで日本を離れる時、空港で偶然会ったことがありました。そこにはしっかりと同行する人がいて、オルンガの身の回りの面倒を見ていました。

　自分がアフリカの空港に1人でいることを考えたら、やっぱり不安ですよね。いきなりザンビアに渡った中町公祐みたいなタイプばかりではないですから（笑）。彼らの力を最大限発揮できるようなサポートも活躍の必須条件だということを付け加えておきます。

レオナルド、エヴェラウドも……。

　改めて、最後に今季の得点ランキングを確認しつつ、ほかのスコアラーについてもちょっと話したいと思います。

＜得点ランキング＞※8月28日現在
12点　オルンガ（柏）
8点    レオナルド（浦和）、エヴェラウド（鹿島）
7点    小林悠（川崎）
6点    レアンドロ（東京）、マルコス・ジュニオール（横浜FM）
5点    鈴木武蔵（前札幌）、ディエゴ・オリベイラ（東京）、三笘薫（川崎）、レアンドロ・ダミアン（川崎）、ジュニオール・サントス（横浜FM）、前田直輝（名古屋）、ドウグラス（神戸）、レアンドロ・ペレイラ（広島）

　レオナルドはポジショニングが上手い選手ですね。どこにいたらいいのか、戦況を見ながら先を読んで動くことができる。それでいてシュートのタイミングもよく、キックの種類も多い。さすがJ3、J2得点王になっているだけはあるなと思います。プレーから自信、プライドを感じるので、後半戦以降はもっと得点を伸ばすでしょう。

　エヴェラウドはズバリ「迫力」。オン・ザ・ボールでは自分で運べますし、何よりヘディング、そして右足のパワーシュートが魅力ですね。特に正面からのFKの時は壁に入る選手も怖いでしょう。昔ベルマーレにいたDFクラウジオのFKを思い出しました。

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