酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
レオ平良にカープ森下、ロッテ安田。
新人王候補で凄い成績は“あのドラ1”。
posted2020/08/03 19:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
(L)Hideki Sugiyama/(R)Kyodo News
「新人王」はプロ野球選手にとってキャリアで1度しか獲得のチャンスのないタイトルだ。新しいスター選手の登場ということで、新人王はメディアでも大きく扱われる。
現在の規定では1年目の新人だけではなく、以下の条件に該当する選手が対象になる。
1.海外のプロリーグでプレーした経験がないこと
2.支配下選手に初めて登録されてから5年以内
3.投手として前年まで一軍の登板イニング数が30イニング以内
4.打者として前年まで一軍の打席数が60打席以内
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今年でいえば2016年以降に一軍デビューした選手が対象になる。ただし打席数、イニング数の制限があるので、2018年デビューの選手でいえば、2019年まで458打席に立った日本ハムの清宮幸太郎に新人王の資格はない。一方で昨年まで60打席ちょうどのロッテ安田尚憲は新人王の資格がある。
安田も恐らくそうだが、新人王を取らせるために、指導者や球団が打席数を調整するケースはしばしばみられる。
安田は4番に入って以降、好調。
ここからは8月2日までの両リーグの新人王有資格者の成績を見てみよう。
〇パ・リーグ
<打者 安打数10傑>
1 安田尚憲(ロ)
31試102打24安3本12点0盗 率.235
2 鈴木将平(西)
25試94打23安1本8点0盗 率.245
3 小深田大翔(楽)
32試69打17安0本4点6盗 率.246
4 野村佑希(日)
13試46打10安2本8点0盗 率.217
5 太田椋(オ)
11試28打7安2本2点0盗 率.250
6 三森大貴(ソ)
19試36打6安0本2点1盗 率.167
7 小郷裕哉(楽)
21試12打4安0本2点2盗 率.333
7 川越誠司(西)
18試34打4安1本2点0盗 率.118
7 山野辺翔(西)
17試13打4安0本2点1盗 率.308
10 廣澤伸哉(オ)
16試15打3安0本0点0盗 率.200
ロッテの安田が球団の期待に応える形で、新人王有資格の中では安打、本塁打、打点で1位となっている。2018年のアジアウインターリーグで安田はヤクルトの村上宗隆とオールイースタンの中軸を組んで、大活躍していた。ポテンシャルは村上に負けないと感じられるほどだった。
打率こそ物足りないが、4番に座ってからは44打数14安打1本塁打7打点、打率.318と数字を残している。この先どこまでやるか? ポイントは本塁打数だろう。