武蔵丸の辛口御免 Oh!相撲BACK NUMBER
気迫で優勝の照ノ富士と両横綱の停滞。
辛口の武蔵丸が7月場所を徹底検証。
text by
武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide
photograph byKyodo News
posted2020/08/03 20:00
5年ぶり2度目の優勝を果たし、賜杯を手に笑顔の照ノ富士。2017年秋に大関から陥落。膝の半月板損傷と糖尿病に苦しみ抜いた末の、久々の笑顔だった。
「実はケガで痛かった」と、すぐ休場しちゃう。
横綱ふたりは、もういつ辞めてもいいよ。
ちょっと負けると「実はケガで痛かった」と、すぐ休場しちゃう。言い訳にしか聞こえなくなってくるんだよな。
今場所は関脇・小結の三役がよく頑張った!
全員勝ち越して、特に大栄翔は白鵬にも勝ったり、よく稽古しているのがわかる相撲なんだ。前に出て、まわしを取らせない押し相撲に徹している。
正代も、今までは立ち合いでのけぞるような形になるのが指摘されて来たけど、それが無くなったね。相撲自体は、基本当たって攻めるタイプで変わってはいないんだけど、体が前に出るようになってるからなんだ。
誰にでも優勝の機会があると分かった場所。
10勝5敗とか5勝10敗など、2ケタ勝った力士と大負けした力士が多かったんだ。
4カ月ぶりの本場所だったけれど、その4カ月間をどう過ごしたかが出たんじゃないかな。すぐに9月場所を迎えるけど、来場所からまた元の流れが戻ってくると思うよ。
新型コロナ感染者はもちろん、他に大きな怪我や病気もなく、無事に終わってよかった。
協会の職員さんたちなど、周りの人たちも本当に気を遣ってくれて15日間を無事に乗りきれた。
照ノ富士の復活優勝ということで、誰にでもチャンスがあるってわかったし、ケガと闘っている若い力士たちにいい見本を見せてくれたよね。
本当に、今場所はみんな面白い相撲を見せてくれたと思う。
ありがとうね、お疲れ様。
場所後は疲れて、免疫力も下がっているから、今後の生活も気を緩めないで、注意しながら9月場所を迎えよう!
(構成・佐藤祥子)