佐藤のショートは『パイレーツ・オブ・カリビアン』。

　一方の佐藤も、プログラムを2曲とも変更した。ショートは『パイレーツ・オブ・カリビアン』で、フリーは『バトル・オブ・ザ・キングス』。ショートのジャンプ構成は「4回転トウループ＋3回転トウループ、4回転ルッツ、トリプルアクセル」で、フリーで挑む4回転は「ルッツ1本、サルコウ1本、トウループ2本」の計4本だという。

「今季は4回転の数をちょっと増やして、いま跳べる4回転の確率も上げたいです。4回転フリップも、まだやれずにいますが、来月とかには跳べたらなと思います。まずは日本のトップに行けるよう頑張りたいです」

　この若手2人のジャンプ合戦のなかで、パワーを貰いながら練習していたのは、須本。2月からコーチを本田武史に変更し、新環境で4回転ジャンプの習得を目指している。

「まずはトリプルアクセルを安定させないといけませんが、4回転も1～2種類入れられるようになりたいです。武史先生からみると、4回転をやるには手を締める速さが足りないと言われているので、まずは3回転からやっていきます」

三原も1年ぶりに元気な姿を見せた。

　また新田谷も合宿に参加。昨季の全日本選手権後に骨折をし、引退予定だったが撤回した。ショートは昨季の『レッドバイオリン』を継続し、フリーは樋口美穂子による振付の『ブラックスワン』を演じる。

「昨季骨折した時に、『まだ自分は頑張れる』と思い現役続行にしました。氷に乗った時は元の状態に戻せるか分かりませんでしたが、初心に戻って練習し、改めてスケートを好きなんだなというのを感じました。今季はシーズン初めから、フリーの演技後半に『3回転＋3回転』の連続ジャンプを入れるのが新しい挑戦です。去年の自分に勝つ気持ちで、毎日やっていきたいです」

　また昨季は体調を崩して休養していた三原も、1年ぶりに元気な姿を見せた。自身の体調の波と、緊急事態宣言での自粛もあり、思うように氷上練習は出来ていないというが、合宿では3回転ループを軽やかに跳び、復調をアピールした。

「合宿に呼んでいただいて、まずはすごくびっくり。4回転をバンバン跳ぶシニア1年目の方々と同じグループで、自分も頑張ろうと思いました。家にいても、柔軟はどんな時でも毎日やり、体幹トレーニングにも取り組みました。スケートが大好きという思いは変わりません。スケートをしっかり楽しんで笑顔を忘れずに滑りたいです」

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