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過酷な米女子ツアー挑戦を再び……。
美しい歌声で覚悟を示した河本結。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2020/07/29 19:00
2020年1月、フロリダ州で米ツアーデビューした時の河本結。フロリダとオーストラリアの計3試合の経験が、ツアー中断中の練習に生きた。
“私は大きな爆発を起こしてみせるわ”
『ファイト・ソング』とは、2015年にアメリカで240万枚以上のセールスを記録し、世界的に大ヒットしたポップソングである。当時34歳の米国人歌手のレイチェル・プラッテンが、鳴かず飛ばずの下積み生活が長く、もう無理かもと挫折しそうな時に、最後の力を振り絞って、自分自身を信じるために書き上げた詩だと、ヒットした後に本人が語っている。
力強くポジティブな歌詞に、プラッテン本人だけではなく、世界中が勇気づけられた。河本も数年前にアメリカの大学に行くかプロテストを受けるか悩んだときによく聞いていたと言う。
「歌詞の全てに共感する」という現在の河本の心境や動向とともに、歌詞の一部を紹介させていただきたい。※和訳をプラッテンの公式YouTubeから引用
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海に浮かんだ小さなボートだって
大きな波を立てることができる
たったひとつの言葉だって
心の扉を開けることができる
だから1本のマッチしかなくても
私は大きな爆発を起こしてみせるわ
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「世界との差を痛感しました」
昨年に米ツアー挑戦を表明すると、今の実力では通用しないという批判から応援メッセージまで色んな声が河本の耳に届いた。批判されても、しゅんとなるより「燃えるタイプ」だと言う。
「でもやっぱり、自分の夢や目標に向かって頑張る姿勢に共感してくれる方々がいて、そういう方々のために少しでも元気を届けたいという気持ちが強くなりました」
1月のフロリダ州での米ツアーデビュー戦では8位タイと健闘したものの、2月のオーストラリアの2試合で連続予選落ちを喫した。
「世界との差を痛感しました。アメリカとオーストラリアでコースや芝が違い、当時、最良だと信じて準備した打ち方やクラブで戦った結果、通用しなかったです。次にどう準備するべきか知ることができたことが、大きな収穫でした」