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過酷な米女子ツアー挑戦を再び……。
美しい歌声で覚悟を示した河本結。
posted2020/07/29 19:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
7月14日、今季から米女子ツアーを主戦場とする河本結が、約5カ月ぶりに再開するツアーに参戦するため羽田空港から渡米した。河本は渡米するにあたり「今の想いを込めた」という動画を自身のYouTubeチャンネルにアップした。
令和時代において、プロアスリートが自身のSNSに写真や動画をアップすることは、珍しくもなんともない。だが今回の動画は、なかなか他ではお目にかかれない内容だった。
なんと河本が、レコーディングスタジオで1曲歌い上げているのである。しかも日本語ではなく、英語の歌だ(https://www.youtube.com/watch?v=XJF8j8ntUTU)。
すかさず筆者の知り合いのアメリカ人のゴルフ記者にそのリンク先をシェアしたら「Wow. How cool!(おお! かっこいいね!)」と即座に反応があった。キレイな歌声に加えて、片言しか英語を喋れないはずの米ツアールーキーの果敢な試みに感嘆していた。
無事に入国し、米国内の2週間の隔離先のフロリダにいる河本に「歌った経緯」などをリモートインタビューでじっくり伺った。入国から2日目の現地時間夜8時から話を伺ったのだが、時差ぼけもなくハキハキと答えてくれた。
ゴルファーじゃなければ歌手に!?
そもそも河本は、一時期、将来の夢に歌手をあげていたくらい歌うことに抵抗がない。なかなか行くヒマがなく、暫く行っていないそうだが「カラオケも大好き」だと言う。
そんな音楽好きの河本が歌声を披露することになったきっかけは、1カ月ぐらい前のなにげない出来事だった。「私のYouTubeチャンネルのスタッフさんと一緒に車に乗ってた時に、鼻歌を歌っていたら『うまいね!』っておっしゃってくれて」。そのスタッフの「ちゃんと歌ってるところを聞いてみたい」というリクエストに応える形で企画が実現した。
完璧に歌うことは難しいと分かっていても、英語の歌詞に挑戦することに決めた。米ツアーという新しい環境になじむため、せっかく英語を勉強しているからだ。
そして、数ある英語の曲から河本が選んだのは『ファイト・ソング』だった。