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羽生さんは2年後、ひふみんは8年後。
藤井聡太棋聖、2つ目のタイトルは?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by日本将棋連盟
posted2020/07/17 19:00
棋聖戦第4局、「矢倉」の戦いを制してタイトルを獲った藤井棋聖。2つ目も早ければ8月中に獲得できる。
「ひふみん」は初タイトルが28歳。
<加藤一二三>
・初タイトル:28歳(十段/1968年)
・2つ目:36歳(棋王/1976年)
<米長邦雄>
・初タイトル:30歳(棋聖/1973年)
・2つ目:35歳(棋王/1979年)
<谷川浩司>
・初タイトル:21歳(名人/1983年)
・2つ目:23歳(棋王/1986年)
<佐藤康光>
・初タイトル:24歳(竜王/1993年)
・2つ目:28歳(名人/1998年)
<森内俊之>
・初タイトル:31歳(名人/2002年)
・2つ目:33歳(竜王/2003年)
<渡辺明>
・初タイトル:20歳(竜王/2004年)
・2つ目:27歳(王座/2011年)
藤井棋聖は“持っている”人物?
こうしてみると「若くして立て続けに2つ目のタイトルを奪う」というケースはレアだ。
渡辺二冠は竜王戦9連覇を果たすなど初代永世竜王の名誉を得る一方で、2つ目のタイトル獲得までは初タイトルから7年を経ているのだから、防衛しながら複数タイトルを狙う難しさがよくわかる。
そういう意味では、新型コロナ禍による過密日程が藤井棋聖のタイトル連続奪取につながるとすれば――月並みな表現だが、いわゆる“持っている”人物なのかもしれない。