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来年秋にNCAA1部に編入が決定!
富永啓生、NBAシューターの道へ。
posted2020/07/07 15:00
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph by
Miho Aoki
富永啓生。2018年のウインターカップ(全国高等学校バスケットボール選手権)得点王は、桜丘高校(愛知)を卒業した2019年の夏に、活動の場所をアメリカに移した。
将来を嘱望される稀代のシューターは、アメリカでもしっかり結果を出した。所属するレンジャーカレッジ(短大)ではデビュー戦で19得点(うち3ポイント5本)を挙げ、その2週間後の試合では34得点(うち3ポイント8本)をたたき出した。
新型コロナウイルスの影響で、富永のアメリカにおけるルーキーシーズンは、たった5カ月で終わってしまった。
それでも、実施された31試合すべてに出場し、平均16.8得点、3ポイントシュート成功率47.9%(104/217本)というチームトップのスタッツを記録。
さらには、NBA選手を多く輩出する4年制大学のネブラスカ大学から、2021年秋の入学内定まで手に入れた。
ネブラスカ大からの早期オファーには「驚いた」。
ネブラスカ大から富永への内定が出たのは、11月28日のことだった。
アメリカの短大はバスケットボール選手にとって、4年制強豪大の3年次編入を狙うためのカテゴリー。有望選手が卒業前に編入の内定をとるのは当たり前のことだが、1年生のこの時期にそれが出るのはごくまれなことだという。
現在、“日本で最も世界に近いシューター”といっても過言ではない富永は、これ以上ないほどに順調に成長している。
5月1日に帰国した富永は、6月25日、日本バスケットボール協会が主催するオンライン記者会見に登壇した。
ネブラスカ大からの早期オファーには「驚いた」とコメントした富永だが、平均16.8得点、3ポイントシュート成功率47.9%というスタッツの自己評価については「ノーマークのパスを受けて打つだけだったので、これくらいは入るだろうなと思っていました」と、にこやかに回答。
苦労したこととして挙げたのは、食事と言葉だった。