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「日本代表でもチームでもエースになる」バスケ界の未来を担う23歳西田優大の言葉が頼もしすぎる…目標にするのは“勝負強い”あの選手
posted2022/10/21 11:02
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
SeaHorses MIKAWA co.,LTD.
「エースという言葉が好きですね。わかりやすくチームの絶対的存在を示す言葉。周りに認められている証拠。日本代表でもチームでもエースになる、エースと呼ばれるようになることが今季の目標です」
一点の曇りもなく、言いよどむこともなく、“エースになる”と宣言した西田優大(23歳)。その意志は固く、同時に頼もしくも感じた。優しい表情からは想像できないほど、強い魂を持つことを知らされた。
昨季は新人賞を獲得、新生ジャパンの顔に
「日本代表のエースとなる条件としては精神的に厳しい状況を打破できる人間であること。迷わない。コンマ1秒でも迷いが生じれば世界とは戦えない。迷いのない選手こそがエースであると思う。そして技術的にはとにかく3ポイントシュートとペイントアタック。特にアウトサイドシュートのパーセンテージを上げることです。これが絶対条件です」
西田は昨シーズン、B1のシーホース三河に入団。シューティングガードとして活躍し、新人賞を獲得した。平均得点11.6Pは新人では圧倒的トップ。プレータイムもルーキーとしては最も長い出場となった。そして、日本代表にも招集され、トム・ホーバスHC率いる新生ジャパンの顔のひとりとなった。
「代表で最も感じたのは“考えさせられる”こと。いかに思考を使うか、考えられるか。得点を取りに行くだけではなく、周りを生かす司令塔としての時間帯も増えた。わかりやすく言えば今まではガードの選手に“自分が使ってもらう立場”から“自分が使う立場”に変わりました。考える難しさが生まれた半面、ボールを運ぶという新たなプレーの可能性も見えました」
ホーバスジャパンでは、本来のシューティングガードだけではなく、ポイントガード、スモールフォワードのポジションも任せられた。新人賞を獲得してのシーズンだけあって相手のマークが厳しくなる中、確実にプレーの幅が広がり、スケールは大きくなっていた。