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来年秋にNCAA1部に編入が決定!
富永啓生、NBAシューターの道へ。
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph byMiho Aoki
posted2020/07/07 15:00
オンライン会見に臨む富永啓生。1年目のシーズンは31試合に出場、1試合平均16.8得点、3点シュート成功率47.9%の記録を残した。
「シュート」という最強の自己紹介。
「パスが来ることが貴重だった」と振り返った、レンジャーカレッジへの加入時。富永はその貴重なパスを確実に沈めることで、チームメートの信頼を徐々に勝ち取っていったと話した。
おそらくそこには、高度な英語力を必要とするようなコミュニケーションはなかったと思われる。シンプルに、「シュート」という最強の自己紹介をかましたことで、彼は仲間たちに認められたのだ。
富永は7月の2週目にはアメリカに戻り、自主トレーニングに入る予定だ。
来季は登録ポジションをポイントガードとする構想があり、来年秋に進学予定のネブラスカ大では、アメリカのヒエラルキー上位に君臨する選手たちと相まみえることになる。
目標であるNBAを目指すうえで、困難は必ず訪れることだろう。
しかし、富永はきっと、これらを恐れない。
難しいと感じることはあっても、ひるむことはないだろう。“ボールをリングに入れる”。バスケットボールという競技におけるプリミティブな喜びを自らの旗印に掲げ、それを追求する喜び。さらなる大舞台でも、軽やかに、めいっぱい表現してほしい。