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お笑いミルナー、ミーの男気って?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2020/06/09 11:30
コロナ禍でまさかのお笑いセンスを発揮したミルナー。再開後はぜひリバプールでの雄姿を期待したい。
チルウェルが投稿したいたずら映像。
プリシッチの対翼は、本来は左SBのベン・チルウェルを推したい。
DFながら攻撃的な23歳は、試合のなかった3カ月間に移籍金が6000万ポンドから8500万ポンド(約115億円)に上昇した。レスターが付けた値札には不当に高いとの声もあるが、獲得の本気度を増したとされるチェルシーにすれば、今季は未使用の補強予算を来季開幕前に費やす価値はある。
貴重な国産の若手である上、チェルシー既存のマルコス・アロンソと、元々は控え役のエメルソンに攻守のバランスとスピードで勝る。
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SNSで公開したいたずら映像(ピンポン玉だと思っていた母親が生卵をヘディング)には「残酷」との反応もあったが、仲の良さが滲み出ており、個人的には現解説者のジャーメイン・ジーナスの爆笑絵文字コメントに賛成だった。
SNSで体を張った笑いのミルナー。
SNSでの笑いと言えば、ユーモアが冴え続けたジェームズ・ミルナーは外せない。
「つまらない野郎」のイメージを逆手に取った「お家タイム」シリーズの投稿のなかには、庭先で玉砂利を1つずつ洗い、リバプールの紋章入りタオルで磨く姿も加わった。
「ナイキ・リビング・ルーム・カップ」と題された45秒間で反復回数を競うチャレンジでは、挑戦者を抜けない姿が微笑ましかった。サイドステップではレロイ・サネ(マンC)の100回に2回及ばず、マウンテン・クライマー(四つん這いで両足を素早く動かす)は、ディナ・アッシャー・スミスよりも10回少ない165回だった。
ただし、相手は24歳の英国最速女性陸上選手なのだから、10歳上のMFとしては立派な数字だ。右SBとして選出した「頼れるマルチ」は笑いの源としても信頼度が高かった。
左SBレイトン・ベインズは、外出自粛中のトレーニングでも胸を張れる数字を残した。自宅でメニューをこなす選手のパフォーマンスを測定するためにGPS装置が活躍したが、エバートン13年目の35歳は1週間に50km近く走り、月間走破距離において、クラブを問わずデータ集計元に名前を公開している選手のなかでトップに立った。
昨年12月からエバートンを率いるのは、総じてフィットネスにうるさいイタリア人のカルロ・アンチェロッティである。経験値の高さも魅力のベインズは、就任直後からこの新監督にも期待をかけられてきたが、チーム練習が再開されると間もなく、新たに1年間の契約更新を提示されている。