モイーズ監督が示した模範的な行動。

　最後に、ベストイレブンを率いる監督はデイビッド・モイーズだ。

　リーグ中断当初には、「今季は無効が妥当」とした副会長の発言が、降格候補の勝手な言い分だと非難されたウェストハムだが、非常事態に「助け合いの精神」を強調した監督のメッセージで面目を取り戻した。

　プレミア監督としては低所得者にあたるが、クラブ財政支援のために給与3割カットを申し出たばかりか、求人広告を見て自発的に青果店の宅配ドライバーを4日間務めるなど奉仕活動もこなしている。いずれも「富める者」の世界のようなプレミアで、一般職員やファンとしてクラブを支える人々に通じる庶民的感覚の大切さを示した模範的な行動だ。

　そんなモイーズが実際に指揮を執るウェストハムの再開初戦は、ホームでのウォルバーハンプトン戦。中立スタジアムでの開催が検討されているビッグゲームではなく、住宅街から離れているロンドン・スタジアムはファンが集まる危険が少ない上、内部は記者席のスペースが広い。

　得失点差で16位のウェストハムは降格回避を、現在6位のウルブズはトップ4入りを目指して戦う。筆者自身も、許されるのであれば取材に訪れたいと思っている。

　一見するとマイナー・カードでも、ロックダウン中の最優秀監督と私的ベストイレブン入りを果たしたMFのいるチームの試合で再開を実感できるのであれば幸せだ。いよいよ、今季プレミアリーグが再開する。

＜中断期間プレミア・ベスト11＞
[4-4-2]
…ラッシュフォード…ディーニー…
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チルウェル………………プリシッチ
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……ノーブル……ヘンダーソン……
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ベインズ……………………ミルナー
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………ミー…アルデルバイレルト…
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………………ハート…………………
[監督]
モイーズ