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再開目前プレミア、CL争いが風雲急。
トッテナムに心強すぎる3人が復帰。
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2020/06/11 07:00
プレミアリーグ再開に向かうソン・フンミン(左)とハリー・ケイン(右)。彼らはどんな闘いを見せてくれるだろうか。
レスターの大きすぎるダメージ。
トッテナム同様、レスターもチャンピオンズリーグの出場権獲得を目指している。中断した時点で5位ユナイテッドと8ポイント差の3位。開幕前の予想をはるかに上回る好成績で、今シーズンはすでに上出来だ。
しかし、右サイドバックのリカルド・ペレイラが右膝にメスを入れた。SNSを通じ、「日々よくなっている。術後の違和感もまったくない」と順調な回復をアピールしているが、リーグ再開予定の6月17日には間に合いそうもない。レスターの周辺を探ってみると、復帰の目処は立っていないとの情報が多かった。
R・ペレイラはリーグ有数のタックラーだ。インターセプトも巧みで、絶え間なくアップダウンを繰り返すタフネスでもある。彼を欠いた場合はジェイムズ・ジャスティンが第一候補になるが、あらゆる面で未知数だ。当然、右サイドが狙われる。
リバプールやマンチェスター・シティとの戦いを終え、ユナイテッド戦で勝点を取ればトップ4入りが見えるとはいえ、リカルドの欠場は大きすぎるダメージだ。彼が復帰できないとなると、ユナイテッドとの8ポイント差も安全圏では決してない。
シティの処分は不透明だから。
なお、ファイナンシャル・フェアプレーに抵触したシティに対し、欧州カップ戦への出場を2年間禁じる処分がすでに下っている。この処分に対して、シティが異議を申し立てた審理が6月上旬に行われるが、UEFA主催の大会から締め出される公算大だ。
だが最終決定が先送りされた場合、チャンピオンズリーグの出場権に大きな影響を及ぼす。レスターはもちろん、5位のユナイテッドも「どうせシティはペナルティを科されるさ」ではなく、自力で出場権を得ることが賢明だ。