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再開目前プレミア、CL争いが風雲急。
トッテナムに心強すぎる3人が復帰。
posted2020/06/11 07:00
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph by
Getty Images
6月17日、プレミアリーグが再開する見通しだ。
新型コロナウイルスとの共存は難しすぎるテーマであり、感染拡大防止策を徹底しながらの戦いになる。無観客、PCR検査、移動距離・人数の制限など、これまでになかった条件が突きつけられ、クラブ内でも再開を支持する者、時期尚早とする者で意見が分かれているという。再開後もいくつかの難題が生じる公算は小さくない。
さて、リーグが中断している間、各選手はクラブ側が作成した綿密なトレーニングメニューをこなしてきた。全体練習が許可された5月下旬までは個別のからだ作りだったため、腹の周りが弛んだ者もいる。彼らにはより厳しいメニューが課されるに違いない。また、中断期間に負傷が癒え、体調を整えて再開に臨む選手もいるはずだ。
ハリー・ケインが、ムサ・シッソコが、そしてソン・フンミンが帰ってくる。トッテナムのサポーターは喜んでいるに違いない。
トッテナムに銃弾が装填される。
ケインとシッソコは1月1日に、ソンは2月16日に負傷のため戦列を離れたが、彼ら3人の復帰は大きなプラスだ。メンバー表に誰の名前を書き込むかで悩んでいたジョゼ・モウリーニョ監督だが、これからは誰を外すかという贅沢な人選が始まる。
トッテナムは中断前の公式戦6試合で1分5敗という不振だった。チャンピオンズリーグでRBライプツィヒに連敗。プレミアリーグではチェルシーとウォルバーハンプトンに屈し、バーンリーにも勝てなかった。ノリッチにPK戦で敗れ、FAカップは5回戦で姿を消した。
「銃弾を装填していない銃では闘えない。バルセロナに当てはめると、リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、アントワン・グリーズマンが同時に欠場するようなものだ」
独特の言い回しでモウリーニョが嘆いた。
しかしいま、銃弾が装填されようとしている。