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コントレイルは偉大な父を超える?
ダービーでGI3勝目、まだ成長途上。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2020/06/01 12:50
力の違いを見せつける形で二冠制覇を達成したコントレイル。これでまだ幼さが残るというのだから完成したらどれだけの馬になるのだろうか。
ディープ超えが現実味を帯びてきた。
これでコントレイルは5戦5勝。父ディープインパクトも5戦目がダービーだったが、GIは皐月賞に次ぐ2勝目だった。コントレイルはホープフルステークスも勝っているので、これがGI3勝目。その点では、早くも偉大な父を超えたと言える。
父はダービーのパドックで尻っ跳ねをするなどテンションが高くなるところがあったが、この馬は落ちついている。序盤、福永が「(スピード)に乗せていって」好位の3番手につけても、さらに行きたがるのをギリギリのところで我慢した。総合力でも「ディープ超え」が期待できる逸材だ。
凱旋門賞ではなく、三冠へ。
ここまで強いと、日本のホースマンの悲願である凱旋門賞参戦も期待されるが、前田氏によると、秋は国内に専念し、菊花賞制覇、つまり、クラシック三冠制覇を狙うという。
なお、今年のダービーの売上げは233億5390万2100円。インターネットと電話による投票だけで前年比で92.3%を記録した。
東京での5週連続GIを締めくくる今週の安田記念には、最強牝馬アーモンドアイが出てくる。無観客でも、熱い競馬はつづく。