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浅野拓磨が語る中断とW杯と逆襲。
「日本中から、終わったと思われた」
posted2020/05/30 09:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
AFLO
セルビア1部の強豪パルチザン・ベオグラードでプレーする浅野拓磨は、ベオグラードで1人自粛生活を送った。公式戦が最後に行われたのは3月14日、チームの全体練習が再開されたのは5月上旬のことだった。
この間辛いこともあったのではないだろうかと想像したが、オンラインで話す浅野は思いの外楽しげだった。鮮やかな金髪が実は自分で染めたものであまり気に入っておらず、緊急事態宣言が開けたのでそろそろ美容院に行きたい、などと陽気に話した。
――リーグ戦の5月30日の再開が決まりましたね。
「フランスやオランダでもリーグ戦が終わったので、セルビアも終わるやろなと思ってました。でも、万が一の為に準備はしてたので、チームトレーニングで最初にやったメディカルチェックでは数値もよかったんです。1人の時に良いトレーニングができていましたね」
――チーム練習も5月上旬に再開したと聞きました。
「いきなり最初から普通にやってますよ。ロッカーも普通に使ってますし、シャワールームもいつもどおりです。始動したばっかりなんでそんな激しいトレーニングはしてないですけど、ラン二ングのテストだったり、練習内容も距離とか関係なく、コンタクトもありです。
これだけずっと外出自粛などがあって人が集まることを避けていたのに、始まったらいきなり普通にやってるから、心配にはなりますよね。香川真司さんと話したんですけど『お前ら、それ大丈夫なん?』って逆に心配されました。再開までに1人でも陽性が出たら、またストップしてしまうのに慎重さが全然ないんですよね」
――セルビアでは、外出自粛は厳しかったのですか?
「(香川のいる)スペインほどじゃないです(スペインではジョギングや散歩も禁止された)。あそこまでする必要あるのかはわからないですけどね。セルビアでは、チームトレーニングが許可される1、2週間前からピッチを使って一度に2人まで個人練習をしても良いという時期があったんです。僕は1人で行って、毎日自分だけでできるトレーニングをやってたんですけど、グランドに向かう途中に通る小さい街で、普通にやっぱ人いましたもん。友達とかと普通に戯れてる人がいっぱいいるから、(いくら練習場の人数制限をしても)まあこりゃおさまらないよねって思いました」
自粛期間中は、毎日英語の勉強。
――自粛中、どのように過ごしていたのですか?
「僕は、1日の流れがほとんど同じでしたね。8時半におきて朝食をとって、10時半くらいから家でトレーニングを始めて。平日は朝5時から17時まで外出可能で、土日は完全に外出禁止だったんです。だから平日は外に出られる時間に、近くの公園に走りにいったりして、お昼を食べてからはずっと家にいました。
結局、僕に関してはシーズン中の過ごし方と、変わらないんですよね。僕、もともと外に出ないので。でも、この自粛期間に毎日1時間半から2時間くらいの英語の勉強をしていました」
――それはすごい!
「もともと週に2、3回はマンツーマンでレッスンしてたんですけど、それができなくなったので毎日オンラインで続けてます。変わったといったらそれくらいですかね。英語の勉強する時間が増えたくらいかな。まだレベルは全然ですけどね、英語難しいです」