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浅野拓磨が語る中断とW杯と逆襲。
「日本中から、終わったと思われた」 

text by

了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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posted2020/05/30 09:00

浅野拓磨が語る中断とW杯と逆襲。「日本中から、終わったと思われた」<Number Web> photograph by AFLO

「浅野拓磨は終わった」という声があることも、本人は承知している。それでも浅野は、自分なりのサッカーとの向き合い方を模索しつづけている。

明確な目標はW杯。

――セルビアでの初戦、点をとった試合はどうでした?

「あれは途中出場で、途中からだと緊張しないんです。まあメンタルですよね」

――間も無くリーグ戦も再開です。今季残り、最多で7試合ですね。

「僕はスイッチ入ってますし、エンジンかかって来てるので楽しみですね。その後も大事ですけど、まずは先につなげるための7試合のことしか考えてないですね」

――そのあとの目標は?

「欲望としては、自分がだめだったところで活躍したいという気持ちはあります。ぽんっと、今ここからプレミアに行きたいとは言えないけど、ブンデスでも活躍したいと思ってるし、その全部が目標です。でも、1つだけ明確にある目標はもうW杯ですね」

――ロシアW杯の時はバックアップメンバーとして現地入りはしたけれど23人には入れず、悔しい思いをしましたしね。

「W杯のためにどの道を選択して進んで行くのかはまだわからないけれど、そのための6試合と考えています」

バックアップメンバーの気持ち。

――ワールドカップのための4年間と考えると、前半2年間が終わります。

「早いですね。でもW杯は絶対。もし前回のW杯に出ていたとしても、今もW杯を目標にしてたとは思いますけどね。ただまあ、前回の悔しい思いはありました。W杯初戦直前の最終的な登録メンバーが決まる日まで俺は選ばれる気でいましたし、そのために、周りにどう思われようが一緒に代表でトレーニングできてる時間を全力でやるというのはあったんです。

 よくみんな、バックアップメンバーをどういう気持ちでやってる? って思ってるかもしれないけど、最後の最後まで可能性あるので、何かハプニング起きてくれ! 俺にチャンス来い! くらいの気持ちでいました。でも、メンバー入りすることがなくなった時点で、4年後と気持ちは変わって、初戦をファンとして観戦しました。最後まで練習を一緒にして、試合を観戦するなんて、この経験は俺しかしていないですからね、強みになるはずです」

 次のワールドカップを目標とする浅野は、この2カ月の中断期間などで立ち止まってはいられない。むしろ仕上がりは順調だという。セルビアでの残り試合、そしてその先へ。気合いは十分だった。

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