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マキロイたちがキャディ無しプレー。
チャリティで彼らのゴルフ愛を再認。 

text by

舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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photograph byGetty Images

posted2020/05/19 11:50

マキロイたちがキャディ無しプレー。チャリティで彼らのゴルフ愛を再認。<Number Web> photograph by Getty Images

ローリー・マキロイとダスティン・ジョンソンがペアを組んで専属キャディ無しという豪華で素朴なチャリティマッチ。

6億円近い額のチャリティ総額。

 肝心のマッチのほうは、序盤は「マキロイ&ジョンソン」がリードしていたが、折り返しのころから「ファウラー&ウルフ」が波に乗り、リードを奪っていった。

 だが、終盤にキャリーオーバーされた6スキンズ(110万ドル)を19ホール目となった17番(パー3)のニアピン合戦でマキロイが獲得。

 最終的には「マキロイ&ジョンソン」が185万ドル(11スキンズ)を手に入れて勝利し、その全額を全米ナース財団へ寄付。「ファウラー&ウルフ」は115万ドル(7スキンズ)全額をCDC財団へ寄付した。

 この合計300万ドルのスキンズとバーディー賞の100万ドルやロング・ドライブのボーナス50万ドル、視聴者からの105万3959ドルを加えた総額550万3959ドル(約5億8850万円)が、今大会によって集められたチャリティ総額ということになる。

 コロナ禍の最前線で戦う医療従事者たちへ、これほどビッグな支援ができたことは、このチャリティ・マッチの何よりの収穫。だが、高額の寄付金を集めた以外にも、今大会がもたらしたものは多々あった。

仲間とゴルフができたことが最大のボーナス。

 米国で緊急事態宣言が発令されて以来、7週間、ただの1度もゴルフクラブを握らなかったジョンソンは、今大会直前に文字通り7週間ぶりにコースを回ったほどで、この日の彼のゴルフ、とりわけショートゲームには、時折り「久しぶり感」が垣間見えた。

 だが、それでもジョンソンは2バーディーを奪い、「正しいこと、やるべきことのためにプレーできて、とても楽しかった」と明るい笑顔を見せていた。

 ファウラーはマッチでは敗北したものの、「親しい仲間たちとゴルフができて、社会のために熱戦を展開できたことは、何よりのボーナスだ。楽しくプレーできて良かった」と振り返った。

【次ページ】 少しでもノーマルに戻れたという前進。

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