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マキロイたちがキャディ無しプレー。
チャリティで彼らのゴルフ愛を再認。
posted2020/05/19 11:50
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Getty Images
ほぼ2カ月ぶりに目にした米ツアーのトッププレーヤーたちのゴルフは、コロナ禍以前とは、少々異なっていたものの、ゴルフの世界の「ニュー・ノーマル」を示してもらったように感じられ、だから妙に新鮮な味わいだった。
5月17日、フロリダ州ジュノビーチのセミノールGCで「テーラーメイド・ドライビング・リリーフ」と名付けられたチャリティ・マッチが開催された。
同社のスタッフプレーヤーであるローリー・マキロイとダスティン・ジョンソンがペアを組み、オクラホマ州立大学ゴルフ部出身どうしのリッキー・ファウラー&マシュー・ウルフのペアと対戦。
ユナイテッド・ヘルス・グループからの300万ドルがスキンズの賞金へ、ファーマーズ・インシュアランスからの100万ドルがバーディー&イーグル賞に充当され、さらに視聴者からもチャリティを募り、コロナ禍で戦う医療従事者などへの支援金として寄付をする仕組みになっていた。
マキロイとジョンソンがペアを組み……。
開催前、人々の興味と関心は、いろいろなところへ向けられていた。
世界ランキング1位のマキロイと5位のジョンソンがペアを組むのに対し、ファウラーは27位、ウルフは110位だ。さらに言えば、マキロイはメジャー4勝、ジョンソンはメジャー1勝のメジャー・チャンプだが、ファウラー&ウルフは、どちらもメジャー未勝利だ。
そんな数字や実績を鑑みれば、「マキロイ&ジョンソンが勝つ」と、実にファンの6割以上が予想していたが、果たして下馬評通りになるのか、それとも予想外の結果になるのか。そこに大きな注目が集まっていた。
だが、勝敗の行方以上に人々が気になっていたのは、感染防止のための新習慣、新環境がどんなものになるかという点だった。
選手たちはマスクを着用してプレーするのかどうか、ソーシャル・ディスタンスを保ちながらハイファイブや握手禁止で無観客。その環境で、果たしてマッチは盛り上がるのかどうか。人々は初めて目にする光景をあれこれ頭の中で思い描いていたのだと思う。