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バスケ&ラグビー界のリーダー対談。
今、人生を豊かにするチャレンジを。 

text by

多羅正崇

多羅正崇Masataka Tara

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photograph byL:SUNROCKERS SHIBUYA R:Hiroki Takami/ShiningArcs

posted2020/05/18 17:00

バスケ&ラグビー界のリーダー対談。今、人生を豊かにするチャレンジを。<Number Web> photograph by L:SUNROCKERS SHIBUYA R:Hiroki Takami/ShiningArcs

共通点が多いことで実現した両リーグを代表するリーダー同士の対談。自粛ムードが続く中、前向きなメッセージを送ってくれた。

「ファンとの繋がりはとても大事」

  石井さんは企業リーグも、2016年発足のBリーグ(プロリーグ)も経験されてますね。ラグビーは2021年秋以降に新リーグが開幕予定です。

石井 プロリーグになってから、バスケ選手は「見られている」という意識は強くなりましたね。地域貢献もチームに言われたから行くのではなく、積極的に参加するようになった。

  サンロッカーズ渋谷はどんな地域密着の取り組みをしてるんですか?

石井 ホームタウンが東京の渋谷区で、マスコットのサンディーは住民票をとってます。区内の小中学校で「夢教室」をしたり、利益からバスケットボールを区内すべての公立小学校、公共施設に寄贈したり。シングルマザー、ファーザーを試合に招待して、親子でコミュニケーションをとってもらう観戦プログラムもやっています。

  NTTコミュニケーションズのラグビー部は浦安市(千葉)が本拠地。生涯スポーツを推進する街なので、僕たちも市内の学校で講演をしたり、子供達をグラウンドに招いてラグビー教室をしたり。選手が主体になって市内のゴミ清掃もしています。

石井 新型コロナウイルスでこのような状況になって思うのは、やっぱりホームのファンとの繋がりはとても大事。運営的にもチケット、グッズの売上が多いと経営基盤が安定すると思いますし。

  ラグビーは新リーグがどうなるにせよ、収益を生む仕組み、ビジネスを考えられるチームは生き残っていくと思ってます。それは今のうちからでも準備しておきたいですね。

石井 いまは時間がすごくあるので、キャリアの棚卸しというか、言語化して自分自身を見つめ直すこともできる。

  あらためて自分の強み、弱みを理解する時間にもできますね。不安はみんな一緒。みんな同じ条件で戦っている。自分がコントロールできる範囲に集中したいです。

石井 アスリートだけじゃなく、やっぱり小さな成功を積み重ねていくことは大事。この期間は、人生を豊かにするひとつのきっかけになりうると思います。

石井講祐いしい・こうすけ

1987年9月29日、千葉県出身。182cm、78kg。サンロッカーズ渋谷所属、ポジションはシューティングガード。東海大学卒業後、関東実業団リーグに所属する富士通に入団。'13-14シーズンに練習生契約で千葉ジェッツに入団、翌年シーズンに正式選手契約を結んだ。昨年夏にサンロッカーズ渋谷へ移籍。アウトサイドからのシュートを得意とし、チーム屈指の決定率を誇るスリーポイントシュートでチームを牽引する。

金正奎きん・しょうけい

1991年10月3日、大阪府出身。177cm、95kg。NTTコミュニケーションズシャイニングアークス所属、ポジションはフランカー。啓光学園高(現・常翔啓光学園高)で花園出場、高校日本代表を経験し、早稲田大在学中にはU20日本代表・関東学生代表として活躍。ラグビー日本代表やスーパーラグビー・サンウルブズにも選出されるなど、トップリーグ屈指のタックラーとしても注目を集めている。

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