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バスケ&ラグビー界のリーダー対談。
今、人生を豊かにするチャレンジを。
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph byL:SUNROCKERS SHIBUYA R:Hiroki Takami/ShiningArcs
posted2020/05/18 17:00
共通点が多いことで実現した両リーグを代表するリーダー同士の対談。自粛ムードが続く中、前向きなメッセージを送ってくれた。
外国人選手とのコミュニケーション。
金 ラグビーのプレイヤー数は15人ですが、バスケは5人ですよね。チームメイトとのコミュニケーションで心掛けていることはありますか?
石井 ベンチに座れる選手が12人、コートに出るのが5人。少ないぶん、バスケは1人のモチベーションの影響が出やすい。勝てていないチームはベンチを見れば分かりますよ。マイナスの態度は士気を下げるので、チームの全員とよく話すようにしています。
金 ラグビーでは50人がロッカールームにいることもあるのでカオスです(笑)。そこで影響力のある外国人選手が冗談で「今日は練習やりたくない」と言ったりすると、その雰囲気を変えることは難しい。
石井 外国人選手とはコート外のコミュニケーションが重要なのかなと。1日ひと言でも話すと信頼関係が違う。
金 外国人選手のふるまいは重要ですよね。ラグビーのトップリーグは外国人選手が多くて、影響力も強い。僕は本当に伝えたい事があるときは通訳を介さず、直接伝えるようにしてます。そのための英会話スキルは必須なので、座ってる時は基本的に英語のアプリ。
石井 自分もこの時期に英語を勉強しようかなと思ってます。
ネガティブな言葉を変換する。
金 共通言語でいうと、僕たちのチームではチャレンジしやすい空気作りのために、「ミス」という言葉を「チャレンジ」に言い換えてます。ミスをした時には「いまの良いチャレンジだったよ」と声を掛ける。
石井 共通言語は大事。それを言ったら何か分かる、という言葉がチーム内にあると意志統一がしやすい。
金 言葉は強力ですね。僕たちのラグビーはエリアの外側までボールを運ぶんですが、「ミス」を「チャレンジ」に言い換えたり、ネガティブな言葉を排除していったら、今まで何だったんだ……というくらいボールが繋がるようになった。
石井 バスケでもチーム内に否定的な言葉が多くなると、おのずと勝てなくなってきますね。