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“ガチ勢ゲーマー”で話題のマリー。
ツアー中断も模索する復活プラン。 

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長谷部良太

長谷部良太Ryota Hasebe

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photograph byGetty Images

posted2020/05/15 18:00

“ガチ勢ゲーマー”で話題のマリー。ツアー中断も模索する復活プラン。<Number Web> photograph by Getty Images

eスポーツでの才能を見せつけたマリー。現実でもトップレベルで躍動する姿を再び見たい。

ズベレフ撃破後にはビッグマウスも。

 実力も抜けていた。

 同じ1次リーグのラファエル・ナダル戦では1セットマッチで相手に1ゲームも与えず、準々決勝のアレクサンダー・ズベレフ戦は6-1で余裕の勝利。その直後のインタビューが秀逸だった。

「僕は他の選手よりずっとうまい。それが現実。残念ながらね」

 準決勝への意気込みを問われると、「次の犠牲者は誰かな?」。現実世界では敗者をたたえ、「次の相手も手強いが頑張る」とでも言うのが恒例だが、コントローラーを握ったマリーの歯に衣着せない物言いは痛快だった。

 準決勝ではハプニングもあった。アルゼンチンから参加したディエゴ・シュワルツマンは通信環境が良くなかった影響からか、不可解な形でポイントを手にすることがあった。不具合を解消しようと何度か最初からやり直したがうまくいかず、結局はシュワルツマンが勝利。

 ところが「君が決勝に行った方が盛り上がる。こっちはネットも不調だったし」との申し出を受け、決勝進出の権利をゆずられたのだった。

 ゴファンとの最終決戦では互角の展開の中、マリーは興奮し過ぎて口が滑って「汚い言葉を使ってしまった。すまない」と謝る場面も。それでも最後はタイブレークの接戦を制し、見事な白星で締めた。

昨年11月のデビス杯で股関節痛が再発。

 これほどまでゲームで熱い戦いぶりを見せたのは、自身が置かれた状況も一因だったかもしれない。

 昨年11月の国別対抗戦デビスカップで、不安のある股関節に痛みが出た。回復には時間がかかり、今年1月開幕の全豪オープンを含むツアー大会を欠場。今は再びトップレベルのコンディションに戻すための努力を続けている最中だ。

 当初は3月下旬ごろの復帰を予定していたものの、新型コロナの影響でツアーが中断しており、他の選手と同様にマリーも闘志を持て余しているのだろう。

【次ページ】 人工股関節も「まわりを強く」。

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