プレミアリーグの時間BACK NUMBER
感染リスク、中立地開催案で“内戦”。
プレミア再開は本当に実現できるか?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2020/05/08 20:30
リバプール本拠地のアンフィールドのピッチには、NHSへの感謝を伝えるメッセージが刻まれている。
90分間だけでもストレス発散を。
パブやレストランの営業再開は最後の最後と言われるなか、同じ娯楽にあたるサッカーのシーズンを再開している場合ではないとの意見もあるだろう。しかし、悲しい出来事が多い状況だからこそ、喜びを感じる必要がある。たとえ90分間だけでも不安やストレスの溜まった心を休め、辛い現実を忘れさせてくれるものが求められる。
「プロジェクト・リスタート」は実行に移されるべきだ。
シーズン再開に伴う検査実施や救急車両のスタジアム待機が、人々の生活においてより重要な分野でのニーズを圧迫することがないよう、再開時期が第1ターゲットの6月から、7月、8月、あるいは9月へ延びることになったとしても。
新型コロナウイルスとの戦いにおいて、サッカーの母国が「今季キャンセル」の白旗を揚げることはないと信じている。戦いの第2フェーズにおいてピッチという最前線に立つことになる、選手たちへの感謝と敬意を胸に抱きながら。