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Bリーグ川崎・篠山竜青が寄付活動。
プロ選手は常にカッコよくあれ!
posted2020/04/25 11:50
text by
日比野恭三Kyozo Hibino
photograph by
kawasaki bravethunders
プロスポーツ選手による社会貢献――。
今般のように、とりわけ非常時になるとクローズアップされるトピックだ。
新型コロナウイルスの感染拡大により日常生活と経済に大きな影響が及んでいる日本でも、さまざまな選手・チームが、困窮者への寄付や、ファンを元気づけるメッセージの発信などに取り組んでいる。
それらに先んじて行動を起こした、1人の選手がいる。
Bリーグ・川崎ブレイブサンダースの篠山竜青。自身のTwitterに次のような投稿をしたのは、3月20日のことだった。
“選手みんなで考えて、コロナウイルスの影響で収入が減ってしまうクラブのスタッフに向けて、できることがないか模索し、寄付金を選手で集めて送る事を目的に動き出しました。”
まったく先の見えない状況の中で……。
日本のプロスポーツ選手が具体的な行動を起こす意思を明らかにしたのは、この篠山のツイートが最初だったのではないだろうか。
3月20日の時点で、Bリーグは一時中断の状態にあった。14、15日と無観客試合を実施したものの、選手やスタッフの不安を拭いきれず、残りの試合をどうするのか、あらためて協議されていたところだった。
結論としては、今シーズンのBリーグは、チャンピオンシップを含む残り試合すべての中止を余儀なくされた。発表があったのは、3月27日だ。
つまり20日の段階ではリーグ戦再開の可能性は消えておらず、選手は先行きに対する不安を抱えながらも、戦うスイッチをオフにすることはできない状況だった。世の中の空気にも、まだ、いまほどの緊迫感はなく、様子見に徹するのが自然な状況だった。
それでも、篠山は動くと宣言した。
テレビ電話での取材で、本人がその理由を教えてくれた。