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ホープフルS→ぶっつけで皐月賞!
コントレイル&福永祐一の大挑戦。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/04/16 07:30
ホープフルSから直行となるコントレイル。昨年はサートゥルナーリアが同じ臨戦過程で皐月賞を制した。
「当然、日本ダービーを狙いたい」
昨年はリスグラシューでJRA賞年度代表馬、そしてこのコントレイルで最優秀2歳牡馬を獲得した矢作調教師は、2000メートルを克服した事について笑顔で次のように語っていた。
「1800メートルでの勝ちっぷりや時計から、1ハロン延びても大丈夫だろうと思い、朝日杯ではなくこちらに使いました。ただ、口の敏感な面があるので、そのあたりだけが心配だったけど、結果としては大丈夫でしたね」
そして、このホープフルSを勝った直後には「春はぶっつけで皐月賞」と公言していた。
「この感じなら2400メートルも大丈夫そうです。ならば当然、日本ダービーを狙いたいです」
そこまでも視野に入れ、皐月賞前にはレースを使わなかった。しかし、これは皐月賞を叩き台と考えているという意味ではない。ダービーの前に2戦使ってお釣りがなくなるのを避けたというだけの事だ。
更に言えば2戦目で驚異的なレコードをマークしていた事も、逆に少なからず懸念材料になったのではないだろうか。
ディープブリランテとの違いとは。
能力が高いからこそ素晴らしいパフォーマンスを披露する。
そうなれば当然、その後のケアはより以上に慎重さが必要となる。ホープフルSを楽に勝ったように見えたが、その実、東京スポーツ杯2歳Sからのアフターケアは相当だったと予測出来るのだ。故に皐月賞前には使わないという事だろう。
ちなみに同じくディープインパクト産駒だったディープブリランテでもダービーを制している矢作調教師は、先輩ダービー馬との違いを次のように語る。
「ディープブリランテはどちらかというとパワータイプでした。だから折り合いにも苦労したけど、その点、コントレイルの方が楽です」