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クロカンスキーの鉄人・石田正子は
新型コロナにも世界の壁にも屈せず。

posted2020/04/12 08:00

 
クロカンスキーの鉄人・石田正子は新型コロナにも世界の壁にも屈せず。<Number Web> photograph by AFLO

北海道美幌町出身の石田正子(JR北海道スキー部)。昨年11月のW杯の10kmクラシカルでは9位を獲得した。

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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AFLO

「どうしよう、どうしようと、わたわたしました」

 出国を巡る出来事を思い出し、笑いながら語るのはクロスカントリースキーの石田正子(JR北海道スキー部)である。

 3月7日にノルウェー・オスロでのワールドカップに出場したあとのことだ。

 新型コロナウィルス感染拡大の影響で次の週からの大会が中止となることが分かり、帰国を決めた。

 3月16日オスロ発、オーストリア・ウィーンを経由する便を予約したが前日にキャンセルの通知が届いた。代替便としてベルギー・ブリュッセル経由が用意された。

 だがその便の出発が遅れた。乗り継ぎのスケジュールはぎりぎりの設定だった。

次の日は日本行きの便が飛ぶか分からない。

「(ブリュッセル行きに)乗ってから、『間に合わないかも』『次の日になったら(日本行きが)飛ぶか分からない』と言われて、そんな、と思いました」

 それでもなんとか間に合い、3月17日に帰国することができた。

「3月7日の時点で150人くらい感染者がいて、それでも大会はやって。初動は、ノルウェーは遅れたと思います。

 でもそのあとは、バスに乗るとき、アプリで事前にお金を払うように指示されて、いつもなら前から乗るのに、『運転手を守るために、運転手に近づかないでください』と後ろから乗ったり」

 迅速にことは進んだと言う。

 その場に身を置いていれば、かなりの緊張と不安を強いられそうなさまざまな出来事を、朗らかに語る。

【次ページ】 北欧では国内大会がライブ中継される。

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石田正子

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