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Vリーグ入替戦中止で食い違う解釈。
混乱を招いた原因、Jリーグとの差。
posted2020/03/25 15:00
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
V.LEAGUE
ヴォレアス北海道は2019-20シーズンを19勝1敗、V.LEAGUEディビジョン2の12チーム中、2位(得失セット差)という成績でシーズン終盤を迎えていた。しかし今年2月26日、Vリーグ機構は新型コロナウイルス感染症の流行から、1部リーグ男子の優勝決定戦を無観客で行うこと、そして29日、3月1日、7~8日に予定されていた2部リーグ男子の計12試合を中止することを発表。ヴォレアスも地元・北海道で行う予定だった残り2試合のホームゲームの中止を通達された。
リーグは打ち切りが決まったものの、2位以内に与えられるV・チャレンジマッチ(入れ替え戦)出場の権利を得たヴォレアスは、レギュラーラウンドの中止を受け止めてチャレンジマッチに向けて気持ちを切り替えていた。
そんな矢先、3月6日に今度はチャレンジマッチの中止が決定した。つまり、ヴォレアスは戦う前に昇格の夢が途絶えたのだ。
移動中に見た「中止」のリリース。
「機構の担当者からは『体育館の問題で』としか説明は受けていません」とヴォレアス北海道を運営する会社、株式会社VOREASの池田憲士郎社長は話す。6日、電話にてヴォレアス北海道・降旗雄平ゼネラルマネジャー(GM)に中止との連絡があり、降旗GMと池田社長は急きょ、事務局のある東京へ向かうことを決めた。
「6日の時点では電話で『待ってください』『リリースはまだ出さないでください』とお願いしました。土日を挟んで翌週の火曜日、10日なら会ってもらえるということを聞き、前日の9日、東京へ向かいました。しかし9日、東京へ向かっている最中に、中止決定のプレスリリースが流れてしまいました」(池田社長)
9日の夜、沖隆夫事務局長と会うことができ、中止の理由を尋ねると「理事会での決定事項だと言われました」と池田社長は振り返る。
これを受けたヴォレアスは9日のうちに「2019-20V・チャレンジマッチ男子大会の開催を求める緊急要望書」をVリーグ機構に提出。そして翌10日に北海道にて緊急記者会見を行った。