バレーボールPRESSBACK NUMBER
石川祐希が今、大事にしている「欲」。
日本のリーダーになるための準備。
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byItaru Chiba
posted2020/03/24 19:00
公式インスタグラムでメッセージを発信した石川。「またみなさんの前でプレーできる日を、心から楽しみにしています」とリーグ再開後の活躍を誓った。
子供たちを応援する企画も開始。
メンタル面に対しても同様のスタンスで真摯に向き合っている。
「正直、今は外出もバレーボールもできない状況で、そのなかでできるだけコンディションを落とさないようにすることや、目標を見失わずに、今やれることをしっかりやることそのものがメンタルのトレーニングになっていると思います。
時間があってもできることが少ない現状においては“やらない”ことはいくらでもできるので。空いた時間は、本を読んだり、バレーボール以外のイタリアのテレビを観るようにしたり、語学の勉強をしています。いつもより自炊に時間をかけてみたり。いろいろ工夫をして、うまく気持ちをコントロールしています」
日本から9700kmほど離れた異国にいても気になるのは自分を応援してくれるファンや、自分と同じようにスポーツやバレーボールに励む子供たちのことだ。
「毎日を健康で、明るく、元気に過ごしてほしい」という思いと、「こんな時だからこそ、『感謝の気持ち』を忘れないで欲しい」という子供たちへの願いを込めて、全国の小中高生に向け、子供たちを応援する企画をSNSで実施する取り組みもスタートさせた。
「海外でキャプテンを経験したい」
日本代表でも中心選手として、リーダーシップを求められている石川だが、昨年11月のインタビューでは「いつか海外のクラブでもキャプテンを経験したい」と話していた。それは常にチームの中心でありたいというシンプルな思いと、海外のチームの中心であることが、この先、今後の自身のキャリアを見据えた上で必要なことだと考えているからだ。
今回、予測不可能な出来事が生じ、あらためて痛感していることがあるという。