リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
超絶リフティングにFIFA20対決。
リーガ勢動画で退屈を吹っ飛ばせ。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph bySports Graphic Number
posted2020/03/21 20:00
ビニシウスの「トイレットペーパーリフティング」動画を伝える「AS」紙。こんな遊び心がスペインらしい。
エスパニョールも6人が感染確認。
ところが、3月15日から16日にかけて選手とスタッフの計9人が感染していることが判明。クラブは同日のプレスリリースで「(アタランタ戦後)チームを取材陣や一般大衆から離してきたが、試合に関わったメンバーの35%の検査結果が陽性となっている」ことを伝えている。
そして、この原稿を書いている時点での最新情報が、エスパニョールとアラベスの感染確認だ。
前者はトップチームの選手とスタッフに対して検査を実施したところ、6人の結果が陽性だったという。また後者は選手3人とスタッフ7人、クラブ職員5人、計15名の感染を新たに発表した。
ちなみにアラベスは3月6日、本拠地メンディソローサでバレンシアと対戦している。その日、スタジアムには約1万4000人の観衆が詰めかけていた。
トイレットペーパーリフティング。
総じて気が滅入る状況である。が、その一方で、ちょっと微笑ましい話もある。
SNSを巧みに活用することで知られるレガネスは、ツイッターとライブストリーミングを使い、選手が自宅で行なうトレーニングにサポーターを招いている。
こんなふうに――。
「おはようございます。フィジカルトレーナーが指導する今日のトップチームのトレーニングも誰もが参加可能です。開始時間:11時。場所:それぞれの家。登録はこちら」
2010年のW杯優勝メンバーでもある元スペイン代表のカプデビラは、家から出られず退屈している子供たちのためにハッシュタグ「#10toquesChallenge」を作成し、サッカーボールで10回リフティングする動画をSNSで公開することを呼びかけた。
これがいつの間にか「トイレットペーパーで10回リフティング」に変わり、バルサのプッチやR・マドリーのブラヒムが火を付けると、ブラヒムのチームメートであるビニシウス、さらにはリーガの選手ばかりかカタールのアル・サッドで監督をしているシャビまでもが見事な技を披露している。