リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
超絶リフティングにFIFA20対決。
リーガ勢動画で退屈を吹っ飛ばせ。
posted2020/03/21 20:00
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
Sports Graphic Number
3月6日から新型コロナウイルスの感染者数を急激に増やしてきたスペインにおいて、クラブ内部の感染例を最初に公表したのはレアル・マドリーだった。
ただし、感染者はサッカーではなく、バスケットボールチームに属するアメリカ人選手トレイ・トンプキンスとチームスタッフだ。彼らを含めたレアル・マドリーのバスケチームは、3月3日にミラノへ飛び、ユーロリーグのアルマーニ戦に臨んだ。
イタリアではその時点で2000人を越える感染例が報告されていたが、試合は無観客で決行されることになったため行かざるを得ず、おかげで2人は感染したと考えられている。
3月12日、レアル・マドリーはクラブ練習場の実質的な閉鎖を決め、施設の一部を共有していたバスケ、サッカー両チームの関係者を家に帰して15日間の外出自粛を求めた。
予防策を講じてきたバレンシアが。
この決断が引き金となり、同日リーガは当初無観客で敢行する予定だった3月末までの試合の延期を発表した。13日にはスペインサッカー協会が国内の全クラブに対してチーム練習の中止を勧告している。
14日、次に感染者が出たのはアラベスだ。チームの大半を検査したところ、スタッフ2人が無症状ながら感染していたことが明らかになった。アラベスの本拠ビトリア・ガステイスを中心とするバスク自治州アラバ県は、スペイン国内で最も早く感染が広がった地域のひとつだ。
3番目は、皮肉にも他クラブに先んじて感染予防策を講じてきたバレンシアだ。
2月19日、バレンシアはミラノでCLアタランタ戦を行った。実はこの遠征に同行したジャーナリストの感染が同27日に確認されたため、以降クラブはメディアと選手の接触を厳しく制限してきた。