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スポーツ界を襲ったコロナウイルス。
日韓の政府、連盟の対応を徹底比較!
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byEiji Yoshizaki
posted2020/02/28 20:30
まるで練習風景のようにしか見えない――韓国プロバスケットボールのリーグ戦の無観客試合。
Kリーグは開幕節をすべて中止にした。
Kリーグは21日に、その2日前から感染者が急増した大邸・慶北地域の2試合の延期を発表。続いて24日に開幕節全節の中止を発表した。
24日の発表時の理由を抜粋する。
「今回の決定は、去る23日に政府がコロナ19の危機警報を“深刻”段階と格上げした点、各自治体が多数の密着する集まりや行事を自制することを依頼している点、各種学校が再開していない点(コロナの影響で冬休みが延長中)、軍部隊の外出と外泊が統制されている点など、全社会的にコロナ19の拡散を防止するための処置を取っていることを考慮した」
つまり、政治の側が先に手を打っているから「そこに従う」という発表となったわけだ。これができる状態を作るのは、政治の側から民間への一種の配慮ではないか。
政府の動きが早かった韓国。
いっぽうのJリーグ。25日の延期発表の際には、確かに「政治側の決定に沿う」という点に近い文脈はあった。
「昨日開催された、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議にて『これから1-2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります』との見解が発表されました。Jリーグは、感染予防対策および拡散防止のために最大限の協力をしていくことを検討し……」
しかし、日本の政府から正式に「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」が発表されたのは同じ25日だった。
さらに安倍首相が新型コロナウイルス感染症対策本部にて「2週間のイベント自粛要請」の発言を行ったのが翌26日だった。
ちなみに日本では25日に男性アーティストによる「ライブを開催しても中止しても叱られる。そろそろ政府でちゃんと決めて欲しい。自己責任は無責任」という内容のツイートが話題になっていた。