フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
「最も信頼できる」米国名物記者に、
羽生結弦と紀平梨花の今後を聞いた。
posted2020/02/17 18:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Photo courtesy of Jackie Wong
熱心なフィギュアファンなら、ジャッキー・ウォンという名前を聞いたことがあるだろう。Rocker Skatingというウェブサイトのタイトルに、「Real,Level-headed figure skating analysis」(現実的で冷静なフィギュアスケートの分析)とある。
アイスネットワークのポッドキャストのレポーターでもあるジャッキーは、今やフィギュアスケート報道において英語社会で最も影響力のあるライターの1人と言って間違いない。
平昌オリンピックの開催中、『ウォールストリートジャーナル』が「フィギュアスケートで最も信頼できる名前」と、彼の大きな特集コラムを出したほどである。このジャッキーとは、いったい何者なのか。
ニューヨーク在住の彼に、2月13日、マンハッタンで独占インタビューを行った。
リーマンショック後、スケートコラムを書くように。
香港生まれのジャッキー・ウォンは、9歳で渡米してカリフォルニアで育った。
11歳からスケートをはじめ、12年ほどトレーニングを続けたという。
「試合恐怖症でしたが、大学時代は競技に出ていました。トリプルジャンプはトウループとサルコウができた程度であまり上のレベルにはいかなかったけれど、それでもスケートが大好きでした」
大学院で修士号を取得して建築家になったが、リーマンショックの影響で会社が不景気に陥り、副業として米国のオンライン媒体Examinerにスケートコラムを書くようになった。
のちに転職のためにMBAを取得し、現在本職はマネジメントコンサルタントである。Rocker Skatingのウェブサイトは、ビジネススクール在学中にソーシャルメディアのクラスを取った際のプロジェクトとして立ち上げたのだという。