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ミカエル・ミシェルが川崎に降臨。
初重賞は苦戦、菜七子との再戦は?
posted2020/02/06 20:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Kyodo News
「美しすぎる騎手」として注目されているミカエル・ミシェル(24・フランス)は、地方競馬・南関東の短期免許を取得し、1月27日から日本で騎乗している。
初日の27日は川崎競馬場で5戦して2着1回、3着2回。翌28日も川崎で6戦して3着2回。そして29日、川崎の第5レース(ダート1400m)で地方競馬初勝利をマークした。
川崎競馬場の売上げにも「ミシェル効果」は現れている。参戦初日は前年比107.4%、2日目は122.1%。3日目は138.1%の26億5400万2640円というレコードで、入場人員は1万人を超えた。
この日は交流JpnIの川崎記念(ミシェルは騎乗せず)があったので、彼女だけがファンの目当てではなかったのだが、その引きの強さは、連日のスポーツ紙の報道を見てもおわかりいただけるだろう。
いつも笑顔で撮影に応じ、最終レース後に自ら共同会見することを申し出たり、雨が降っていてもファンにサインをしつづけたりと、自分に注目するメディアやファンを非常に大切にする。
初重賞は大井の金杯。
1月31日にも川崎で勝利を挙げたミシェルは、地方の女性騎手が3つの競馬場で腕を競う「レディスヴィクトリーラウンド2020」に急きょ参戦。2月4日、高知競馬場で騎乗し、第1戦こそ最下位の11着だったが、第2戦で1着となり、地方競馬3勝目をマークした。高知ラウンドで2位となり、今後は2月22日の佐賀ラウンドと、3月12日の名古屋ラウンドに出場する。
そのミシェルが、初めて重賞に参戦することになった。舞台は、2月5日、大井のダート2600mで行われる金盃。騎乗馬は8歳牡馬のセンチュリオン(父キングカメハメハ、浦和・小久保智厩舎)。JRA時代の2018年にマーチステークスを勝ち、地方移籍後の昨年のJBCクラシックで3着になった実績馬だ。
ミシェルがパドックの騎手控室の前に出てくると、カメラを構えるファンが急に多くなる。馬の背に乗り、周回すると、彼女が前を通るときだけシャッター音が高まる。