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筒香嘉智の“ラストメッセージ”。
野球をやる子供を増やす方法とは?

posted2020/01/22 11:50

 
筒香嘉智の“ラストメッセージ”。野球をやる子供を増やす方法とは?<Number Web> photograph by KYODO

1月18日、出身地の和歌山県橋本市で開かれた交流イベントに参加した筒香。メジャーに行っても少年野球への関わりは続ける。

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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KYODO

 いったい誰にこの思いを届けたいのか。

「やっぱり指導者が変わらないと子供たちへの指導は変わらないですし、その子供たちの一番近くにいるのはご両親です。保護者の方へ、指導者の方へという思い……そういう人たちへのメッセージだと思っています」

 1月18日、生まれ故郷の和歌山・橋本市で小学生を対象にしたエクササイズ体験会を行ったタンパベイ・レイズの筒香嘉智外野手の言葉だった。

怒声、罵声が飛び交う指導方法への異議。

 筒香が子供たちの野球環境の改善を訴えて、本格的に声を上げたのは2017年1月のことだった。

 中学時代の出身チーム、堺ビッグボーイズ(瀬野竜之介代表)の小学生部「チーム・アグレシーボ」のスーパーバイザーに就任し、その体験会を実施。

 その際に集まったメディアに対して、子供たちの野球に勝利至上主義が蔓延る現状や怒声、罵声が飛び交う指導方法への異議を唱え、もっと子供の将来を見据え、成長につながる環境を整えないと日本の野球の未来はないと訴えた。

 その後も毎年、「チーム・アグレシーボ」の体験会の際に様々な提言を行い、その一方で一昨年には自らの野球人生を振り返りながら、指導者、保護者がアプローチしていく一助になればと綴った本(『空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ』文藝春秋刊)を出版。

 昨年1月には、日本外国特派員協会で日本だけではなく海外メディアに向けても発信するなど、様々な活動を行ってきた。

 そして今年もまた橋本市のイベント前の1月12日には、堺ビッグボーイズの子供たちと交流会を行い、その中で改めて子供たちの未来に向けての提言を行なった。

【次ページ】 昨年だけで57人の子供たちが入団。

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