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ペースメーカー制御バイクまで配置。
大阪国際女子で五輪の設定記録突破?
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKYODO
posted2020/01/19 09:00
MGCで3位に入った小原(右から3番目)。このまま東京五輪出場の可能性もあるが、大阪国際女子で自力での代表獲りに挑む。
近年、一気に台頭した松田。
3月に38歳の誕生日を迎える福士の自己ベストは2時間22分17秒。4年前の大阪国際女子で出している。この活躍が認められて、リオデジャネイロ五輪代表に選ばれた。
リオ以来のマラソンとなった昨年の大阪は転倒の影響で棄権を余儀なくされたが、続く名古屋ウィメンズに出場。2時間24分9秒を出している。
対照的に近年、一気に台頭したのが松田だ。
2018年の大阪国際女子でフルマラソンデビューを果たすと、2時間22分44秒の好記録で優勝したのである。
2度目のレースは同年のベルリンマラソン。2時間22分23秒と自己記録を縮める好タイムを出し、その能力の高さを見せつけた。
ただ、MGCでは福士、松田両者ともにその実力を発揮できずに終わった。
「気持ちが弱かったです」と涙を流した。
福士は思うような走りができず、後半は「やめたほうがいいのか」という考えもよぎる中、完走し7位。
「『東京五輪はここを走るのか。コース試走?』と思って」、完走したという。
福士ならではのコメントで、レース後、次への意欲を示した。
松田はハイペースの展開についていけずに4位。「気持ちが弱かったです」と涙を流しつつ、「今以上に練習を積みます」と前を見据えた。
小原は両者とはやや立場が異なる。MGCで3位に入っているため、記録突破者が出なければ代表になる資格を得ている。
それでも、エントリーしてきた。
小原には、リオデジャネイロ五輪をめぐる苦い思い出がある。