マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
村上宗隆の36本塁打と184三振。
プロで本塁打を“普通に”打つ男。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byKyodo News
posted2020/01/06 19:00
新人王も文句なしで獲得し、同世代の才能たちをごぼう抜きにした感がある村上宗隆。独走は続くか。
ヒットが36本増えれば3割打者。
1年目、2018年の村上宗隆はどうだったのかというと、イースタンの98試合で17本塁打をマークして、打率も0.288。3割近いアベレージも、ちゃんと残している。
ならば今年2020年のシーズンに、村上宗隆が1年目のイースタンと同じ打率まで精度を上げるために、昨年の118安打に何本上乗せすればよいのか。計算してみたら、「29本」と出た。
昨年は143試合のフル出場だから、昨年ベースでいえば、およそ5試合に1安打増やせば、「0.288」に乗る。
そんなもんか…と素人考えで、ちなみに3割超ならあと何本なのか? もう一度計算してみた。
去年の安打数に「36本」上乗せすれば、3割を超える。つまり4試合に1本増やせば、村上宗隆はプロ3年目で「3割打者」だ。計算上は、そうなる。
高校からプロ野球に入って、まだ19歳で過酷なペナントレースを全試合全うした心身の強靭さ。いとも簡単にアーチを描くバッティングのパワーと同様、すばらしい資質を持って、今季は、どんな「上乗せ」を見せてくれるのか。