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ネイマール独占インタビュー!
バロンドール、メッシ、W杯を語る。
text by
アントワーヌ・ブーロン&ティエリー・マルシャンAntoine Bourlon et Thierry Marchand
photograph byJonas Unger/L'Equipe
posted2020/01/01 20:00
「本当のネイマールとは?」の質問に「僕はほとんど誰にも理解されていない! 真実のネイマールはもの静かで穏やかだ」と即答。
「偉大な選手とは……」
――あなたは偉大な選手をどう定義しますか?
「偉大な選手とは、試合の行方を左右する力を持った選手だ。ピッチの上で常にその力を示しながら、困難な状況を容易なものに変えることができる選手のこと」
――そんな選手は世界にどのぐらいいますか?
「すごく多い。ただ、レベルを超えているのはほんの一握りだね」
――国際的なタイトルを獲らなくとも、偉大な選手であると認めることはできますか?
「もちろんだ。ロナウドを見ればわかる。一度もチャンピオンズリーグを獲ってないが、偉大であることに疑いの余地はない。同じことはイブラヒモビッチにも言えるしジーコだってそうだ。ワールドカップではついに優勝できなかったが、彼らは間違いなく偉大だ」
――シャビは大事なのは勝利ではなくプレーの哲学だと言っていますが……。
「哲学にもいろいろある。僕はシャビたちのもとで、異なるプレーの哲学があることを学んだ。バルセロナのサッカー密度は濃い。そして冷静であればあるほど、彼らの哲学に近づくことができる。本当に多くを学んだし、僕の今があるのも、そしてこれだけ落ち着いていられるのもバルサのおかげと言える」
「ナンバー1になるためにプレーしたことは一度もない」
――では何を求めてパリにやって来たのですか? 自分がナンバー1であることを示す機会を求めてですか?
「僕はナンバー1になるためにプレーしたことは一度もない。単にサッカーが好きだからで、プレーしている限り楽しい気持ちでいられる」
――PSGがCLで優勝するのは簡単ではないと思っていますか?
「CLは常に難しい。バルサには4年在籍したけど、優勝は1度きりだった。難しさはここパリでも変わらない」
――ではここまでに真のネイマールの何パーセントを私たちは見ていますか。40%ぐらいですか?
「それはパリでの話かな?」
――そうです。
「もちろん100%さ。僕は常に自分の最高のサッカーをプレーしている。PSGでのスタッツを見てもらえばわかる。際立って素晴らしいだろう。ピッチの上ではどんなときも最善を尽くしているんだ。
2度、大きな怪我をして、復帰までそれぞれ3カ月かかったけど、どんな選手でも苦しかったと思う。自分からは何もできなかったのだから」