フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ネイマール独占インタビュー!
バロンドール、メッシ、W杯を語る。
text by
アントワーヌ・ブーロン&ティエリー・マルシャンAntoine Bourlon et Thierry Marchand
photograph byJonas Unger/L'Equipe
posted2020/01/01 20:00
「本当のネイマールとは?」の質問に「僕はほとんど誰にも理解されていない! 真実のネイマールはもの静かで穏やかだ」と即答。
「ブラジル代表としてワールドカップで優勝する」
――27歳になった今も夢を見ますか?
「僕には目標があると言っただろう。夢は子供のころに見たきりで、あの頃はプロサッカー選手になることに憧れていた。それこそが僕が成し遂げた夢だ。今は目標がたくさんある。ワールドカップやチャンピオンズリーグ、国内のタイトル……。私生活でも目標はあるけど、個人的なことだからここでは言わずにおくよ」
――引退を前にしたときに、何を最も強く望みますか?
「ブラジル代表としてワールドカップで優勝すること。様々な目標の中でも僕が一番望んでいることがそれだ」
――ではここを去る前に望むのは?
「どうしてここを去りたいと僕が思うんだ(笑)? 契約はまだ2年残っているしチームは進化し続けている。今季もこのまま集中し続けて出来る限りのタイトルを獲りたい。もちろん目標はチャンピオンズリーグだ。そして最優先に考えているのが毎週、PSGで最善を尽くすことだ」
――いつの日かPSGのキャプテンになりたいですか?
「何も考えてはいない。セレソンでは僕がキャプテンだけど、プレーすることだけが僕にとっての幸福だからね。キャプテンであろうがなかろうが関係ない」
パリでは幸せですか?
――あなたの国と比べると、ここには何が足りないですか?
「友人たち、家族、情熱、人々……ほとんどすべてだ。祖国を離れてほぼ7年になるけど、フランスでプレーし生活するのはブラジルとは全然違う。僕は4年間ブラジルでプロとしてプレーした。愛するものたちに囲まれて、至福の時間を過ごすことができた。ただ、今はブラジルから遠く離れている。ここでは目標があるし、やらねばならないことがある」
――パリでは幸せですか?
「幸せを感じている。いずれにせよサッカーさえしていれば、僕は幸福でいられるのだから。人生のどんな瞬間にも、サッカーが頭から離れたことはないからね。ただ幸福でいるためには、怪我をしないことが重要だ」
――バロンドール獲得までにあとどのぐらいかかりますか?
「20歳で得られたかも知れないし、34歳になるかも知れない……。ただ、常にバロンドールのことばかりを考えるべきではない。チームで何かを成し遂げたときに自然とついてくるものであるからだ。重要なのはいいプレーをすることよりも勝つことだ。勝利こそが最優先事項であることにいささかの迷いもない。ただ、だからといって勝利に獲り憑かれているわけでもない。
サッカー選手なら誰もが一度はバロンドールを夢見るだろう。僕だって獲れるものなら獲りたい。でもそれが最優先事項ではない。バロンドールはシンプルに授けられるか、授けられないかだ。そう思っているよ」