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ロッテのホームランラグーン1年目、
“本塁打赤字”の解消は別の理由も!

posted2019/12/07 11:50

 
ロッテのホームランラグーン1年目、“本塁打赤字”の解消は別の理由も!<Number Web> photograph by Kyodo News

ZOZOマリンで数多くの“寿司を握る”レアード。ホームランラグーンの恩恵にあずかる必要のない特大弾も多かった。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Kyodo News

 2019年3月9日、筆者はZOZOマリンスタジアムでロッテと中日のオープン戦を見ていた。

「春は名のみの風の寒さよ」ではあったが、お姉さんと目が合ってビールを頼まないようでは昭和生まれの名がすたる、とビールを片手にグラウンドに目をやると、本年度最初の本拠地ゲームだけあって、試合前にロッテの新入団選手、コーチの紹介があった。

 レアードは名前が呼ばれると、例によって寿司を握る仕草でスタンドを沸かせた。続いて新任の吉井理人投手コーチが呼ばれると、なぜか吉井コーチも寿司を握る仕草をしながらグラウンドに出てきて、一部の人に大うけである。

 そして外野に目をやると、フェンスの前にせり出して新設された「ホームランラグーン」からファンが嬉しそうに手を叩いている。

 筆者はこのときビール片手に「千葉ロッテの希望・2019年バージョン」をいっぺんに見たことになる。

 つまり「ホームランラグーン」ができてホームランが増えるといいなあ、レアードはどんどんスタンドインしてほしいなあ、で、吉井コーチは投手にホームランを打たれないように指導してほしいなあ。というわけだ。

とにかく本塁打が少なかったロッテ。

 ここ近年の千葉ロッテは、ちょっとやそっとの貧打ではなかった。

<2010年から2018年のチーム本塁打と被本塁打。カッコ内はリーグにおける順位。収支は本塁打-被本塁打>

2009年
本塁打 135(2)
被本塁打127(4)収支8本

2010年
本塁打 126(4)
被本塁打123(3)収支3本

2011年
本塁打 46(6)
被本塁打76(3)収支-30本

2012年
本塁打 64(5)
被本塁打84(1)収支-20本

2013年
本塁打 91(5)
被本塁打96(3)収支-5本

2014年
本塁打 96(4)
被本塁打122(1)収支-26本

2015年
本塁打 85(5)
被本塁打101(5T)収支-16本

2016年
本塁打 80(6)
被本塁打104(4)収支-24本

2017年
本塁打 95(6)
被本塁打143(2)収支-48本

2018年
本塁打 78(6)
被本塁打129(4)収支-51本

【次ページ】 ロッテ<中村剛也のHR数の年も。

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