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リオの象徴キリスト像までユニ姿。
劇的な南米王者フラメンゴの狂宴。 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byGetty Images

posted2019/11/26 17:00

リオの象徴キリスト像までユニ姿。劇的な南米王者フラメンゴの狂宴。<Number Web> photograph by Getty Images

リオ市内でのフラメンゴの優勝パレード。こんなに幸せそうな“バス囲み”は見たことがない。

キンテーロを故障で欠いたリーベル。

 一方、リーベルの強みは中盤の守備力だ。アルゼンチン代表ボランチのエンソ・ペレスら複数の選手が敵のパスの出し手と受け手に襲いかかってボールを強奪し、カウンターで攻める。

 ただし、テクニシャンで創造性豊かなコロンビア代表MFキンテーロを故障で欠いており、中盤の展開力が今ひとつ。2トップの決定力も、フラメンゴに及ばない。

 ガジャルド監督は、相手の弱点を研究し、そこを徹底的に突くことで知られる。彼のゲームプランは、強固な守備力で中盤を制圧し、フラメンゴの強力2トップにボールを触らせないこと。ボールを奪ったら素早くサイドへ展開し、クロスを入れて決定機を作り出すことだった。

 立ち上がり、フラメンゴは例によって攻め立てたが、10分過ぎからリーベルがフラメンゴの中盤の要ジェルソンを抑え込んで、手数をかけずに攻めていった。

1失点で済んだフラメンゴの幸運。

 14分、フラメンゴのブラジル代表左SBフィリペ・ルイスのクリアミスを拾って右から低いクロスを入れ、コロンビア代表FWラファエル・サントス・ボレが戻りながら右足で決めて先制した。

 この失点に、フラメンゴの選手は動揺を隠せない。パスミスを連発し、シュートはおろか、その前段階にすら到達できなくなった。

 リーベルは36分、右からの折り返しをアルゼンチン代表MFエセキエル・パラシオスがフリーでミドルシュートを放つなど、その後もフラメンゴを脅かす。

 前半は戦術的にリーベルの圧勝。フラメンゴは攻撃が全く噛み合わず、シュートはわずか1本(枠内はゼロ)だった。

 ただし、フラメンゴにとって1失点で済んだのは幸運とも言えた。さらに失点していてもおかしくなかったからだ。一方、リーベルは追加点を奪って止めを刺せなかったことが後々響いていく。

【次ページ】 リーベルの選手に見えてきた疲れ。

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