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ムードメーカー菅原由勢、という才。
五輪代表&ELで「ポジティブ」に。

posted2019/11/23 09:00

 
ムードメーカー菅原由勢、という才。五輪代表&ELで「ポジティブ」に。<Number Web> photograph by Getty Images

AZのチームメートと明るい表情で触れ合う菅原由勢。そのキャラクターを前面に、欧州の舞台で走り回ってほしい。

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林遼平

林遼平Ryohei Hayashi

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Getty Images

 今でもあの時の姿が思い浮かぶ。

 6月4日、U-20ワールドカップ・ラウンド16韓国戦。

 スコアレスで迎えた84分。敗退に追い込まれる痛恨のミスを起こした菅原由勢は、試合終了後のホイッスルが鳴った後、なかなかピッチに倒れ込み、すぐにチームメイトの下へ近づくことができなかった。

 なかなか起き上がれず、起き上がった後も様々なことにいろいろなものに頭を巡らせているのかふらふらと歩き回る姿が印象的だった。

「悔しい気持ちがあるというか、ここで終わると思っていなかったというのが正直な感想です。僕はいろいろな思いを持ってこの大会に臨んでいたので、それが自分のミスから、と考えたら……。仲間の顔を見ることができなかったというのが正直なところでした」

 ただ、その姿よりも印象深かったことがある。試合後のミックスゾーンに出てきた時には、すでに気持ちを整えていたことだ。誰よりも悔しいはずなのに、堂々とした佇まいで決してネガティブな言葉を放ちはしなかった。

「自分がやってきたことは間違っていなかったと思う」

 その言葉を聞いて「芯の強い青年だな」と感じたことを覚えている。

AZ移籍で成長し、ELにも出場中。

 それから約5カ月。菅原の環境は劇的に変わった。

 U-20W杯の敗退から間もなくして、名古屋グランパスからオランダのAZアルクマールに移籍。開幕戦で右サイドバックとしてスタメンデビューを飾ると、その後も攻撃的な右ウイングのポジションと併用されながらコンスタントに出場機会を重ね、今ではUEFAチャンピオンズリーグに次ぐ欧州最高峰の舞台であるUEFAヨーロッパリーグ(EL)にも出場している。

 1つのきっかけで大きく物事が変わる世界ではあるが、その環境の変化についていくには強靭なメンタリティーも必要になってくる。そういう意味で、この状況を楽しめるのは菅原の確かな能力と言っていいだろう。

【次ページ】 練習から常に死に物狂いで戦って。

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