“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
2009年ドラフトの今を検証<日本ハム編>。
昔も今も変わらぬ「攻める」精神。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/10/13 18:00
2010年プロ初完投を完封で果たし、栗山監督に迎えらる中村勝。'14年にはキャリアハイの8勝を挙げたが、このオフ戦力外を通告された。
外れ1位の中村は戦力外に。
'09年に話を戻すと、1位中村は'19年までの10年間在籍し、通算15勝17敗、防御率4.07という成績を残している。'14年にキャリアハイとなる8勝2敗、防御率3.79を挙げるが、'17年にはトミージョン手術を受け、波に乗れなかった。残念なことにこのオフで戦力外となった。
下位指名から中心選手に駆け上がったのは5位の増井だろう。2年目の'11年から本格化し、この年は56試合に登板し、34ホールド、防御率1.84と勝利の方程式に名を連ねた。'13年まで主に中継ぎを務め、本格的に抑えに回ったのは'15年から。
この年の成績は39セーブ、防御率1.50と守護神定着かと思われたが、'16年には夏以降に先発へ転向、シーズン成績は81回を投げ、10勝3敗、防御率2.44と見事なものだった。
リリーフではストレートとフォークボールを武器に力で圧倒する投球だったが、先発ではカーブも交えたバランスのとれたピッチングが目立った。これで先発転向するのかと思ったが、'17年からは再びリリーフに戻り、'18年にはFA権を行使してオリックスに移籍している。