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2009年ドラフトの今を検証<中日編>。
落合政権で輝いたルーキー大島洋平。

posted2019/10/12 18:00

 
2009年ドラフトの今を検証<中日編>。落合政権で輝いたルーキー大島洋平。<Number Web> photograph by Kyodo News

大島洋平(右)は1年目からリーグ優勝に貢献。日本シリーズ第4戦では高橋聡文とともにお立ち台に上がった。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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Kyodo News

 いよいよ今年も「プロ野球ドラフト会議」の季節がやってきました。NumberWebでは、昨年も好評だった全12球団の10年前のドラフトを振り返って現在の戦力を検証する短期集中連載を企画しました。ジャーナリスト・小関順二氏による分析のもと、ドラフトの歴史を振り返ってみましょう。

 第9回は中日ドラゴンズです!

<2009年ドラフト>
1位 岡田俊哉/投手/智弁和歌山高
2位 小川龍也/投手/千葉英和高
3位 中田亮二/一塁手/亜細亜大
4位 松井佑介/外野手/東京農業大
5位 大島洋平/外野手/日本生命
6位 諏訪部貴大/投手/Honda
7位 松井雅人/捕手/上武大
8位 吉田利一/捕手/奈良産業大
―育成―
1位 矢地健人/投手/高岡法科大
2位 赤田龍一郎/捕手/愛知大

 この2009年は落合博満監督の6年目で、リーグ成績は2位。その後の'10、'11年にはリーグ2連覇を果たしている。

 この年のドラフトでは即戦力には見向きもせず、1位で菊池雄星を入札。これを外すと同じく高校生左腕の岡田に向かった。

 岡田は4年目の'13年に一軍デビューを飾ると、いきなり66試合に登板して7勝5敗2セーブ15ホールド、防御率2.79と、防御率以外はキャリアハイの成績を残し、'17年にはWBCの日本代表にも選ばれている。成績の乱高下はあるものの、'13年以降は毎年一軍で成績を残し、ここまで通算300試合に登板しているので成功選手と言っていいだろう。

西武移籍した小川は連覇に貢献。

 2位も高校生左腕の小川を指名した。高校生投手の1、2位は1999年以来のことで、7年連続Bクラスの現在地から見れば、このときの中日は随分と余裕があったように思う。

 小川は'16年に44試合に登板、ワンポイントリリーフで防御率2.27という好成績を残すが、'18年に金銭トレードで西武へ移籍。あっさり手放したことで、すでに旬は過ぎたのかなと思わされたが、'18年に15試合、'19年に55試合に登板し、防御率も1.59、2.58と高レベル。打高投低の西武にあって「終盤」は重要な役どころで、その役割をきちんと務めて2連覇に貢献した。

【次ページ】 最大の成果は5位大島洋平。

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