熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
中島翔哉が苦闘中、ポルトの内情。
血の気が多い監督に強烈なライバル。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2019/09/26 11:50
セルジオ・コンセイソン監督との関係性が話題になる中、中島翔哉はCL優勝経験を持つ名門ポルトで立ち位置を確立できるか。
2列目左サイドの序列にも変化が?
現時点で、2列目左サイドのレギュラーは公式戦9試合で2得点2アシストのルイス・ディアス。中島は5試合に出場して無得点1アシスト。15日のポルティモネンセ戦はルイス・ディアスの出来が悪く、中島は交代選手の中で最初に起用されて監督にアピールする絶好のチャンスだったのだが……。
ルイス・ディアスは19日のヤングボーイズ戦でも65分で交代したが、ピッチへ入ったのは中島ではなく、通常は2列目右サイドでプレーする19歳のロマリオ・バロだった。これは中島にとって大きなショックだったはず。2列目左サイドの序列が、2番手から3番手へ下がったかもしれないからだ。
中島としてはリーグカップのようにゴール、アシストといった明確な結果を出して監督の信頼を勝ち取り、同時に守備でも貢献できることを示す、という二段構えでレギュラーを目指すしかあるまい。
ポルトは、ポルトガル屈指の歴史と実績を誇るクラブだ。現在、日本人選手が所属し、実際に出場しているクラブの中では最も格が高い。チームでのレギュラー争いは日本代表より激しく、ヨーロッパリーグやポルトガルリーグの上位争いはW杯アジア最終予選かそれ以上のレベル。中島は、かくも厳しい環境で、日々闘っている。
今後、中島翔哉がポルトでさらに成長できるかどうかは、日本代表にとっても極めて重要な意味を持つ。サムライブルーとポルトの背番号10の奮闘を見守りたい。