甲子園の風BACK NUMBER

1イニングで終わった世界デビュー。
佐々木朗希が自己主張したあの瞬間。 

text by

米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2019/09/18 07:00

1イニングで終わった世界デビュー。佐々木朗希が自己主張したあの瞬間。<Number Web> photograph by AFLO

佐々木朗希にとっては不完全燃焼となったU-18ワールドカップ。しかし彼のピークはずっと先にあるはずだ。

日本ハムスカウトの評価は不変。

「負けてしまって残念です」

 試合後の佐々木は淡々と話したが、表情には無念さがにじんだ。

 指先のまめによる2度の降板は周囲の評価に影響することも考えられるが、今年のドラフトでの1位指名を表明している北海道日本ハムの大渕隆スカウト部長は、変わらぬ期待を口にした。

「彼にはまだまだ伸びしろがいっぱいある。スピードを持っているし、しなやかさも持っている。コントロールも、指先の感覚も……、そういう大事な感性を持っている。今回のように指先がめくれてしまうというのはあるかもしれないけど、それはあとから補強できる。でも指先の感覚や制球力というものは、薬ではどうにもならないですからね」

 7月の岩手県大会では甲子園出場がかかった決勝で登板できず、今回のワールドカップも、わずか1イニング19球の登板に終わった。

 しかし佐々木の野球人生は続く。高校生としてぶつけきれなかったエネルギーを、プロの世界で存分に発散してほしい。

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佐々木朗希

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