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格上の日本がベストメンバーを招集。
森保監督の人選を支える2つの理由。
posted2019/09/03 11:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Getty Images
みなさん、こんにちは。
8月30日にサッカー日本代表のメンバー23人が発表されました。9月5日にカシマスタジアムでパラグアイ代表と戦い、10日にカタールW杯2次予選の初戦となるミャンマー代表とのアウェーマッチに臨むことになります。
驚いたのは森保一監督がベストメンバーを揃えてきたことです。歴代の監督であれば「そう来ると思っていましたよ」と流すだけなのですが、これまで残留争いなど所属するチームの状況やポジション争いを含めて招集に一定の配慮を示してきた指揮官だけにちょっと意外に映りました。
ただ「ちょっと」と記したのは、一方でベストメンバー路線の可能性も感じていたからです。今回のメンバー選考から何が見えてくるのか、私なりの解釈を説明させていただきます。
楽なグループなのは間違いないが……。
いよいよカタールW杯2次予選がスタートします。日本はキルギス、タジキスタン、ミャンマー、モンゴルと同じF組に入りました。各組1位及び、2位の成績上位4チームが最終予選に駒を進めることができます。
F組のなかで今年1月のアジアカップに出場しているのは日本のほかにキルギスのみで、ライバルの韓国やイランなどと比べれば楽なグループに入ったと言っていいでしょう。
しかしワールドカップ予選に「死の組」はあっても「天国の組」はありません。というのも広大なアジアのアウェーでは長距離移動、気温差、ピッチ、環境など相手チーム以外との戦いが待っています。初戦の舞台となるミャンマーは雨季にあたるそうで、高温多湿の厳しい戦いが待っていると考えていいでしょう。
またワールドカップ予選特有のプレッシャーがチーム、選手たちにのし掛かってきます。前回は初戦、ホームでシンガポール代表と戦い、スコアレスドローに終わったことでいきなり逆風からのスタートとなりました。