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北ロンドンで燃える特別なダービー。
過去はアーセナル優勢、186回目は?

posted2019/08/30 11:50

 
北ロンドンで燃える特別なダービー。過去はアーセナル優勢、186回目は?<Number Web> photograph by Getty Images

早くもチームで存在感を示している新戦力のニコラ・ぺぺ。鋭い仕掛けはトッテナム守備陣を大いに苦しめそうだ。

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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 通算成績は58勝50分77敗。トップリーグでは52勝46分66敗。コミュニティーシールドを含めた国内のカップ戦でも6勝4分11敗。

 トッテナムはアーセナルに分が悪かった。

 だが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督が着任した2014-15シーズン以降は3勝5分3敗と盛り返している。したがって近ごろのトッテナムは、アーセナルに対する苦手意識を完全に払拭した、といって差し支えない。

 さて、ローカルダービーは洋の東西を問わず必要以上に熱くなる。今回のノースロンドン・ダービーも、どこかでポール・ガスコイン(トッテナムOB)とパトリック・ビエラ(アーセナルOB)が対面すれば、短気で強気の彼らのことだ、ガチで殴り合いを始めるだろう。永遠のライバル意識がそこにある。

 もちろん、ピッチ上の大乱闘はご遠慮願いたいが、心と心のぶつかり合いはフットボールファンの琴線を刺激する。記録よりも記憶に残る一戦を期待せずにいられない。

両チームともに前節は敗戦。

 トッテナムMFムサ・シッソコも心を躍らせていた。

「間違いなく難しい試合になるけれど、サポーターもスタッフも選手も、みんなが待ち望むエキサイティングな一戦だ。俺たちはもう準備ができているよ」

 ただ、両チームとも前節の出来は芳しくなかった。

 トッテナムはニューカッスルを攻めあぐみ、ホームにもかかわらず0−1の敗北。リバプールとのアウェーゲームに臨んだアーセナルは、ダビド・ルイスの軽率なプレーで守備的なプランが崩壊。1−3で屈している。

 ノースロンドン・ダービーを前に、気持ちが少しだけ挫けたことは否定できないだろう。

【次ページ】 自滅するチームに苛立つ指揮官。

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